2013-03-05から1日間の記事一覧

スピノザの小さな本を

長田弘の詩の中に「スピノザの小さな本」という言葉があった。 その詩の終わりに※『スピノザの世界』上野修という注釈がついていた。調べてみると最近の新書だったので、おれも小さな本を読んでみようと思った。スピノザの世界―神あるいは自然 (講談社現代新…

石牟礼道子/藤原新也『なみだふるはな』を読む

『苦海浄土』三部作を読んでいて、福島の原発でおきていることを思い浮かべずにはおられなかった。その著者である石牟礼道子さんはどう見ているのだろうか。うってつけの本があった。藤原新也との三日にわたる対談だ。藤原新也といえば、おおよその著作とい…

あなたたちは僕がすばらしい細密画を描くのを見たことがないから

あなたたちは僕がすばらしい細密画を描くのを見たことがないから。些細な記憶に限って細密な装飾をほどこした鍵付きの箱に入っているものだから、おおよそ力強いものに砕かれて、斜めに射し込んでくる白日に晒されてしまう。右にカンパ、左にキーノ。あるい…