中華街店主射殺事件

いつもの通勤コースに見慣れぬ立て看板をみつけた。
『この付近の××住宅で強盜殺人事件がありました』
少し先に行くと、背広姿の二人組が地図を見ていた。
一人は少し背が低く、がっしりした体格の中年の男。
一人は長身の若い男で、手にはノートを持っていた。
二人とも革靴でなく、走りやすそうな黒い靴だった。
俺は二時間ドラマの世界に迷い込んだのかと思った。
あいつらから走って逃げるのは面倒な事だと思った。