トマト入りお好み焼き

 野菜高騰以前から、トマトは手が出ない高嶺の花である。このたびトマトを入手できたのは、職場の人からのお裾分けによってだ。そのトマトは、その方の近所の農家から分けてもらったもの。形はシャム双生児のようだし、表面にキズもある。しかし、トマトはトマト。切ってみると汁っぽくなく、久々にパンに挟んで堪能した。それが日曜の昼前で、ちょうどテレビでは香田証生さんの遺体発見ニュースをやっていた。拉致判明のニュースを聞いた時、俺は熟してないアボカドを食っていた。遺体発見の時、俺は真っ赤なトマトを食っていた。これは何も暗示しない。
 シャム双生児のよう、というのは二個分ほどの大きさという意味で、半分はとっておいた。そして昨晩、お好み焼きに入れてみた。俺は火を通したトマトが大好きだ。せっかくトマトということで、チーズと玉ねぎを入れてみる。焼き上がりも上々で、見た目もお好み焼きには見えない。ゆえに、はじめケチャップで食べてみたが、トマトとケチャップの相性はあまり良くない。結局、ソースとマヨネーズということになるが、口の中で広がるトマトの味は意外なおいしさであった。
 そうだ、ソースと言えば今使っているのはイカリのソース。しばらくお好みソースを使っていたが、贅沢ということで普通の中濃ソースにしたのだ。しかし、残念なことにイカリの中濃ソースは酸味が強く、マヨネーズと混ぜても多少辛く感じる。イカリ社にしてみたら「‘あまからお好みソース’使えよ」ということになろうhttp://www.ikari-s.co.jp/。しかし、こういうサイトの商品ラインナップを見るのは楽しい。‘塩だれソース’はどんなもんだろうか、とか。俺は総じてカタログというものが好きなんだろう、きっと。