「TVのチカラ」(以下本日分項目は十日夜に自室にて記述)

 私はこの番組を毎週見ているわけでもなければ、一時間通してみたこともない。正式な番組名も、わざわざテレビブロスの番組表を調べたくらいである。ならば、なぜ感想を書くのか。仕事からの逃避である。今、わざわざ家に商売道具であるノートパソコンを持ち帰り、なおかつサボっているのである。人間の怠惰とは恐ろしいものだ!
 さてこの番組、未解決事件の詳細を再現フィルムなどで伝え、視聴者から広く情報を募るといったものらしい。また、超能力者なる外国人なども出てくる。霊視とかそういった類の話である。そして、「れいし」と打って変換したら「霊視」じゃなく「冷視」と出てくるように、世間にはこういった番組に冷たい視線を送る人も多いかと思う(いちおう広辞苑で「冷視」を引いてみたら、なんと載っていない。新しい言葉なのか?)。
 しかし、私は「こういうのもアリじゃないの?」というスタンスだ。どうしても事件というやつは風化するものだし、警察だって一つの事件について時効が来るまで全勢力を注ぐわけにいかない。そこで、被害者(家族)の声を世間に届け、万が一にも有効な情報が集まればいいじゃないか、というわけだ。
 もちろん、霊能力者などを無批判的に登場させるのが問題だ、という意見もわかる。しかし、だ。こんなテレビに影響を受けてしまう奴は、それが大人であれ子どもであれ、ほっといてもカルトに騙されるバカに他ならないと思いませんか?
 とはいえ、はたしてどれほど「TVのチカラ」が活かされるものだろうか。こういった番組の題材になるのは起きたばかりの事件ではないし、二年前の何月何日に何かをみた、なんて話が今さら出てくるとは思えない。少なくとも私は、今晩駅から自宅までの道のりのことなどサッパリ思い出せない。そこで、私は思うのだが、もっと小規模な事件を扱ったらどうか、と。ラーメン屋の売り上げを店員が持ち逃げしたとか、そういうの。で、店主が出てきて「こら○○!」とやるわけである。すると○○の方もテレビで流れては仕方ないと、大人しく出頭するという按配。……とはいえ、そんな小事件などは「警察のチカラ」で十分のはずなので、あまり意味はないか。