萌える電脳都市はクリッピングパスの夢を見るか?

 今月のDTP WORLDの特集は画像の切り抜きについてであった。なかなか役に立ちそうなテクニック満載で、悩めるクリッピングパサーなら必見の内容かもしれない。しかし、だ。それより何より驚いたのは画像切り抜きサービス。冒頭に紹介されていた二つのサービスの名は「上海DTPセンター」(http://www.p-dtp.com/chdtp/)と「激安!中国DTP」(http://www.chinadtp.jp/)なのだから腰を抜かす。中国か!
 切り抜きに関して具体的なのは後者の方(http://www.chinadtp.jp/kirinuki/price.html)。何この作業時間、値段! 数分数十分、数十円、数百円。こういう時代なのか。さっぱり知らなかったぞ。しかしまあ、確かに切り抜きは面倒だが、わざわざ中国人が二十四時間体制で待ち受けて即座に処理するシステムができているとは。なんだかもう、ヤバイ進むユビキタス
 しかし、こんなんでは我らが仕事もやがて海外に奪われてしまう。そう思ったのが前者の方。トップページのイメージ写真にトリムマークが付くデザインはいいとして、ドブに落としてないのが変だ、というのはともかく、書籍、カタログ、パンフレットの制作、印刷までやるという。切り抜きサービスとは違って、こちらは話に聞いていたが、そうか、ちゃんとあるんだな。
 と、そこで「過去の実績」を覗いてみる。するとあなた、『萌える!インターネット活用事典』(ASIN:4777511391)なる名前があるじゃないですか。これは情報工学・現代美術を学んだ経歴を持つ新進気鋭のエロ漫画家星乃だーつ氏の著書(俺は持ってないですが)ですよ→http://darts.cool.ne.jp/al/al944.html
 ……ネットが世界を覆い、光や電子が駆けめぐったところで、世界はそれほど広くないということなのか。あと、一度切り抜きサービスは利用してみよう。やがて自分の首を絞めることになろうとも。ジャンボ、コリバ。あなたはどう思うかな?