『競馬漂流記』高橋源一郎

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「『競馬漂流記』読んでるよ」と友は言った。
「ありがとう」
「おもしろいけど」
「けど?」
「ちょっとカッコよすぎない?」

 昨日の日記で一部引用して思い出したが、ちょうどジャパンカップの前後にこの本を読破したのであった。俺はいつか、「高橋源一郎が競馬について書いたものは、あまり面白くない」というようなことを書いた覚えがあるが、全面撤回させてもらう。タカハシさん、あんたカッコよすぎるよ。俺はこの本を読んでいとも簡単に泣けてしまう、どうにも単純な作りの人間なのだ。そして俺は、一人での多くの競馬ファンにこの本を薦めたい。そんな風に思ってしまう一冊だ。折に触れて日記の中に引いていこう。
 しかしなんだ、上の話は、その後電話の友からブコウスキーの本が送られてくるという話。タイトルはずばり「ブコウスキー族」。おお、チャールズ・ブコウスキー。俺はブコウスキーが大好きだし、ブコウスキーが語る競馬も大好きだ(id:goldhead:20050809#p1、id:goldhead:20050812#p2、id:goldhead:20050817#p3)。俺は日記の中で「ブコウスキーは中央か地方かで言えば、確実に地方競馬の人だ」なんて書いていたけど、やっぱりそうだよな。うん。俺もブコウスキーの競馬が好きだ。立派な「ブコウスキー族」になりたい。そのためには、当面のところ競馬場に行くだけのお金と暇を求めて働かなければいけない。が、くそったれ、それは一歩後退か?