やりすぎコージーでブラックマヨネーズを見た

 デスクトップの上に「やりすぎ」なるsimpletext書類があり、開いてみるとこないだの週末、テレビを見ながらあまりの面白さにメモってしまったものだった。そういえば、わざわざパワーブックを持ち帰ったのに、寝てばかりいた週末だった。せっかくなのでそのまま残しておく。

ブラマヨ 吉田 マイナス 魚民店員なりすまし おごり儀式→ホンコン(ドッキリ)
ノイローゼや! 革命児 売れてる後輩芸人 とろサーモン→ドラマ出演、直前の爆笑オンエアバトル 小杉BMW 
吉田ナンパ バンドマンかかえ 道頓堀リリース TSUTAYAお笑いコーナー 帽子をぴーん 革命児  小杉君 もののけ 歯が 上下四本モンスター デリヘル ノーチェンジ(→ダウンタウン松本)
「あいつは俺が指名せなやってけないんですよ」
お母さんと同年代 吉田くん テレクラ <貧乏の捨て子 六十六歳 縁起がいい! 
居酒屋ですか! 内田裕也です! 普通に愛し合った 思いっきり乱れれる
ブツブツ 汁 殺してやった方が… <陣内
みどりっぽい手術 おかん看護婦ゲロ
肛門に歯ブラシを当ててみる遊び 肛門がキュッキュッ 足ピーン ケツハブ(芸人とケツ、品川庄司の話)
バッチ! 東京進出決定! ケンドーコバヤシの手紙で終わり

 やはりこれでは俺も記憶を維持するのが難しい。維持しなくてもいいけれど。いや、維持してみようか。

 ブラマヨM-1グランプリ優勝者にしては東京進出が遅れているというテーマ。それで、大阪の芸人仲間など出てきてこの件を議論しようと言うのだが、結局のところ暴露合戦になって非常に楽しめた。まずは顔ブツブツの吉田のケチやマイナス志向の話。吉本には先輩が後輩におごらなきゃいけないという不文律があるらしいが、吉田は魚民店員なりすまして逃げようとしたとか(それはそれで芸人のお笑いエピソードに過ぎないようにも思えるが)。そういえば、こういったおごり儀式については、何か別の深夜番組でホンコンさんがドッキリの標的になっていたっけ。次々と後輩が後輩、それも大食いななのや女の子を呼んでいって、果たしてどこまでおごりに耐えられるかというもの。キレ気味になっていたけど、払っていたっけな。
 そんなんで「ノイローゼや!」だの「革命児」だの言われる吉田。まあ、「売れてる後輩芸人におごる必要があるのか」論は確かにノイローゼのツッコミがよくあった。それは、もしも一食分のメシ代で、若手がネクタイピン(!)を買い、自分が買えなかったら、その分が何千万の差となるかもしれない、というネタであった。まさに漫才のネタ通りだけれども、こういう発想はやはりどこかしら本人の本当の性格の反映かとも思う。
 ところで、今田が何度か「この番組は業界人がよく見ている」とか言っていた。何でも、あのピンサロマイク芸のとろサーモンid:goldhead:20051031#p3)が、まさにその役でドラマに出演するのだとか。一方で、この番組のちょっと前にやっていた爆笑オンエアバトルにも本業で出ていたのを見かけた(こけしとかタモリとか連呼していた)ので、ますますブレイクの可能性は高いかもしれない。そういえば、最初にこの番組に注目した貧乏ネタも、その後「虎ノ門」の方に繋がってるんじゃないかと勘ぐってしまったり(id:goldhead:20060218#p4)、なるほど、たまにしか見ない俺にも繋がりが感じられる番組であって、お笑いが好きな人は見逃せない番組なのかもしれない。
 そんなわけで、小杉がM-1の賞金をお母さんに……というのも、実際はBMW買ってしまってとかいうことまで言われてしまう。が、やはりこの日のいじられ役は吉田。イタリア人なみの女性アタックというナンパの方法なども暴露されてしまう。なんでも、イケメンのバンドマンかかえていて、道頓堀の一番にぎやかなところで、「すごい人がおるんや」と女の子を連れてこさせる、キャッチ&リリースをやっているとか。さらに極めつけはTSUTAYAのお笑いコーナーで待ち伏せしていて、お笑いビデオを借りようとした女の子に声をかけ、帽子をぴーんと弾いて顔を見せて「本物のお笑いみせてやろうか」。うーん、まさに革命児。
 とはいえ、さらに相方の暴露も。小杉君の風俗暴露。デリヘルでまさにもののけというような、歯が上下四本のモンスターが来た。デリヘルのシステム上、普通ならチェンジするところをノーチェンジ。この話で思い出すのはダウンタウン松本の似たようなエピソード(id:goldhead:20060206#p1)。松本の場合「妖怪みたいなのだからこそ、業界を生き抜いてきたテクニックを持ってる」という信念だった。では、その後も月に二度くらい指名する吉田、なぜかと問われれば「あいつは俺が指名せなやってけないんですよ」とこちらは強烈な男気なのであった。
 しかし、下の話でさらに打ち返すの吉田(実際には周りに暴露されてるだけだが)。なんと、お母さんと同年代の女性と……というのだから吉田くんは凄い。なんでもテレクラで知り合ってそうなったというが(暴露主は俺の中で‘貧乏の捨て子’ということでロックされているメッセンジャー黒田)、六十六歳でズボン四枚重ねとは。しかし、「ぞろ目で縁起がいい!」とはどんなツッコミだったか。「ここは居酒屋ですか!全国放送(だったのか?)ですよ!」などと言う叫びもむなしく(だって、今田東野自身が「喫茶店の話をそのまま電波に乗せる流儀」とか言ってたもの(id:goldhead:20060123#p1)。むろん、どんな顔かと言われ「内田裕也です!」と即答。することも「普通に愛し合った」と良い、相手が相手だけに「思いっきり乱れれる」と言うのも芸人根性。いや、乱れれる<ら抜き表現>の凄いわ。
 さらに顔のブツブツ話。「楽屋で寝ているとき汁が垂れてきているのを見ると、殺してやった方が…」と陣内智則が言ったり。さらには、首筋のおできを手術で切除するとき、みどりっぽい汁が出てきたとかで、その手術に立ち会っていた吉田のおかん(看護婦)が即ゲロだったというのも凄い。
 また帰ってハゲの方。全国ツアー的な何かで、単にエロビデオを見ているだけではつまらないから、ホテルの部屋でみんなの肛門に歯ブラシを当ててみる遊びが流行ったというおかしな話。それで、肛門がキュッキュッ、足ピーンなのだから、お笑い芸人とは普段何をやっているんだろうと思わざるを得ない。しかし、この‘ケツハブ’といい、品川庄司のケツを見る儀式(id:goldhead:20060107#p1)といい、この肛門好きはどこから来るのだろうか。一つには当然お笑い芸人としての‘究極’を競うチキンレースみたいなところもあるだろうし、笑いを司る存在としての倒錯的なデーモニッシュな儀式(id:goldhead:20060117#p3)、あるいはサバトやもしれぬし、それとも男性集団として薩摩の郷中みたいな類の性格を帯びるのかもしれない。まあ、どうでもいいけれど。
 なにはともあれ、「バッチ!」なブラックマヨネーズ。後ろのオネーチャンたちも「東京進出決定!」のゴーサインを出した訳だし、ケンドーコバヤシの手紙にあったストイックさを持ったまま、こちらでも見る機会が増えればと思うのであった。メモに出てきた単語全てを順番そのままにぶち込んで文を作るのは苦行だった。
 しかしなんだろう、やはり芸人の居酒屋話、喫茶店話は面白い。オモロイ奴である芸人相手に、「俺の方がオモロイ」と張り合う感じでどんどん話が膨らんでいったりするからだろうか。聞いた奴がさらに膨らますって面もあるあろう。雪だるま式。俺はそんな雪だるまも好きなので、ネタももちろんのこと、こういう武勇伝で生きる伝説になるような大物芸人の誕生を望みたい。