世紀の大判決!サダムが死刑に

我々は誓ったとおり必ず行い、天の女王に香をたき、ぶどう酒を注いで献げ物とする。我々は、昔から父祖たちも歴代の王も高官たちも、ユダの町々とエルサレムの巷でそうしてきたのだ。我々は食物に満ち足り、豊かで、災いを見ることはなかった。
エレミヤ書44:17

 イラクサダム・フセインに死刑判決。今朝のどの番組だったか忘れたが、コメンテーターが「イラクの人々にとっては、サダム政権下の方がテロの心配もなく安心して暮らしていたという面もある」などと述べて、暗にアメリカ批判をしていたのだが、それはどうかと思った次第。独裁政権下においては、いつ自分が獄に送られるかわかったものではないし、「シーア派ではない」、「クルド人ではない」などからといって、ずっと安心していられる理由などないのだ。いわば、偽りの平和、見せかけの平和だ。たしかにアルカイダとも繋がっていなければ、大量破壊兵器もなかった。だけんども、やっぱりシーア派クルド人殺したら、その分裁かれるのも当たり前だろう、と。
 ……などと「自由と民主主義」という‘天の女王’を一応は信奉する私は思うのだが、果たしてどうだろう。あるいは、イラク人にとっては欧米的なものの考え方の方が、本来の生き方に背く邪教、異教の類でないと誰が言えようか。とか言ってると、自分が批判したコメンテーターと同じことになるか。逆に、サダムはむしろアラブにあっては欧米化していた独裁者、なんていう見方もあるしな(形だけでも選挙らしきものやったりってのは珍しいとか)。まあ、こういうことに関して「わたしの言葉か、彼らの言葉か、どちらが本当であったかを悟る」のは千年、二千年先かもしれんね、などとお茶を濁しておこう。
 なお、ヘブライ語聖書の適切かどうかわからぬ引用について、乞う信仰厚き者の寛恕。