WBCバンタム級タイトルマッチ 長谷川穂積vsヘナロ・ガルシアほか

 いくら日本テレビ亀田興毅のTBS流演出を否定しようとも、さすがに放送開始=試合開始とはいかない。紹介VTRなしでは、熱心なファン以外は困ってしまうだろう。で、このVTRの手堅いことったらない。辰吉丈一郎を撃破するウィラポン・ナコンルアンプロモーションから始まり、長谷川のV3、きれいな奥さんに可愛い子供、一家団欒。ナレーションはDJ風でなく、普通のアナウンサー。いやはや、新鮮だ、いいぞ。
 そうだ、わすれちゃいけない、国歌だ。おお、ガルシアのトレーナー、胸の前でアイーンのような構え、ワールドカップで見たあのスタイルだ。しかし、左側の白人はしていないな。メキシカンではないのだろうか。ガルシアの顔は日本人でも通用しそうな感じ。以下、リアルタイムメモ。
1R-突っ込んでペース握る挑戦者、残り四十秒でチャンプのきれいなワンツーはいるが、やや挑戦者だろうか。9-10
2R-序盤は1Rに似ていたが、中盤からチャンピオンの左ストレートなどきれいに入る。中央だと長谷川がペースを握る。ここはチャンピオン。10-9
3R-ガルシアはめげずに突っ込んでくる。バッティングとか怖そう。しかし、2Rほどじゃないが、やや長谷川か。10-9
4R-パンチの早さで圧倒。左から右の返し、そして右アッパーでダウン。10-8。
ここまで長谷川39-36ガルシア。
5R-公開ポイントを絵に描いたようにガルシアが出てくる。中盤、やや鈍るガルシアにチャンプ反撃も、終盤もガルシアがボデーをしつこく狙って優勢か。9-10。
6R-ガルシアがくっついてくっついてクリンチのシーンが増える。長谷川はカウンター狙いかな。有効打お互いないけれど、積極性ということでガルシアにつけちゃうよ。9-10。
7R-ガルシア、前へ前へ。チャンピオンがボデーを嫌がるようなシーンも。横へのステップ見られず、挑戦者の距離。顔にも入るように。終盤きれいに右フック返すも、全体的に挑戦者か。9-10。
8R-やはり挑戦者の距離。が、バッティングで鮮血、けっこう深いぞ。が、両者減点? チャンピオン深い感じだぞ。と、思ったらダウンを奪う! ダメージは少なそうだが、見事。えーと、こういう場合は9-7?
75-73?
9R-じ、地震や。ここは挑戦者アグレッシヴも、主導権握れず、クリーンヒットで10-9。
10R-ポイント差が出たガルシア、さらに突っ込んでくる。が、ここで打ち合いに応じる王者、しびれるぜ。それでも足も手も止まらない挑戦者。うーん、むずかしいな。わからん。10-10
11R-挑戦者が肉弾砕けよとばかりにボデー、ボデー。チャンピオンはコーナーに追い詰められて苦しい。減量苦なんてあったのか、ガルシア。9-10。
12R-床拭きからスタート。おお、なんやその長谷川の華麗なステップ。すごいな。意地と意地や。比喩でなく最後の一秒で何があるかわからないボクシング、最後の最後も打ち合いで、こりゃいい試合だったね。最後は10-9。いや、バッティング? 10-8。
結果、114-110……って、感じでいいのかしら。顔のダメージ感見るとガルシア、疲労度を見てもガルシアだけれども、やはりダウン取れなきゃ。やっぱ崩れなかったチャンプすげえ。ストンとダウン奪えるチャンプ強ええ。かー、いい試合やったね。

イーグル京和やらへんのか。ダイジェストか。いい試合っぽいじゃない。ミニマム級とは思えないな、双方。しかし、あんなに足からグニャって崩れ落ちて、巻き返すか。恐るべし。ニュースの後でいいから、やってほしいよな。俺ですら名前くらい知ってる粟生隆寛だって見たいじゃない。でもまあ、1RK.O.で終わる可能性を、そこまでいかずともとっとと終わってしまう可能性のあるボクシング。放送枠の問題は難しいところだろうか。

○今、公式採点と比べてみると、9Rがジャッジ全員と逆だ。10Rもガルシアについてるな。こういうのをビデオで見返したりすれば勉強になるのかもしれないが、だいたい、プロのジャッジ間でも違ってくる場合あって、何見ていいのかわからんし、そこまで地上波に乗りにくいボクシング見る気もなく。