流れよ我が涙、と中村ノリは言った

http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=sports&d=20070125&a=20070125-00000020-spnavi-fight

「みんなまだ若くて身体能力が高いのにもったいない。あと、もしどこにも行くところがないのなら中村ノリ選手にも挑戦してもらいたい」

 中村紀洋のために流す涙を用意するべきときが来たのだろうか? ついに、K-1谷川貞治に声をかけられるところに来てしまった。
 これの前に一つ、長嶋ジャパンのイベント参加という話もあったっけ。見苦しくミスター頼りを公言してしまっていた中村。本来そういう下心は隠して、あくまで「自分のことは関係ない。野球少年のために参加する」と言えば、下心見え見えだとしても、ほんのわずかながらでも、救いはあったのだけれど。
 長嶋茂雄は中村を避けて来なかった。……とは言わない。ただ、ここで中村という負の要素と関わらないというあたりに、稀代のスターならではの天運のようなものがある。そうとまで思う。
 しかし、谷川の言うことにも一理ある。中村はともかく、若くして球界を去る選手。野球と格闘技では何もかも違うが、身体能力の部分で足りている。あるいは野球より向いている人がいてもおかしくはない。
 などと思ってしまうのは、砲丸投げランディ・キム……ではなく、ロッテの今江敏晃所英男と“合体”(スポーツ新聞用語→http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20060209#p3)している映像を見たからだ。今江は普通に総合格闘家に見えた。多分、今すぐ金子賢とやっても勝てる。アンディ・オロゴンくらいどうにかなりそうだ。そう思わせる。
 ゆえに、谷川の言うことはそれなりに理解できなくもない。ただ、中村はどうだろう。清原をセコンドにつけて、滑らせるくらいしか勝ち目はなさそうだが、それなりの油分をもとから含んでいそうなので、あるいはいいかもしれない。むしろ、どこかのリングでタイガースマスクやミスターカラスコと戦う方が似合ってるかもしれない。