15年前の時計

goldhead2007-01-30

 部屋を片づけていたら、15年ほど前の腕時計が出てきた。中学に入るとき、いや、中学受験の前に買ってもらったものだ。藤沢のイトーヨーカドーの時計売り場だったと思う。価格は、けっこう高かった。
 ……話は変わるが、俺は生まれてはじめてのクリスマスのプレゼントからして、親に気兼ねして本当に欲しいものでなく、少し安いものをお願いする子だった。はじめておクリスマスプレゼントは、オレンジ色のフォークリフトのおもちゃだった。本当に欲しいのは、もっと大きななにかだった。
 で、そんな俺が気兼ねとは逆に、一歩高いものを選んだ。とても珍しい。それがこの腕時計だ。高いと言っても、5万とかじゃない。たぶん、予算1万円内外のところ、19,800円といったところだろう。なぜこれにこだわったのか。
 そうだ、チタンだ、チタンというのが気になって、ちょっと腕にはめてみたいと言ったのだ。そうしたら、笑っちゃうくらい軽かった。あまりの軽さに驚き、そして、チタンという未知の素材に心打たれたのだ。それで、ちょっと高めを頼んだんだと思う。俺がチタンに弱いのは、昔からだったか(id:goldhead:20061128#p3)。
 それが15年ぶりに、ではないけれど、ふと出てきたのだ。「15年前の時計」なんていうとずいぶん古いもののように思えるけれど、相変わらず軽いし、多少の傷以外はそれほど悪くないコンディション。もともとつや消しなので、汚れも目立たない。
 それで、これを眠らせておくのはもったいないと、こないだの日曜日に時計屋で電池交換をしてもらったのだ。やけに時間がかかると思って、ちょっと様子を見てみれば、「ピ、ピ」と時間あわせに苦労しているよう。まあ、なにせ15年前のもの。ストップウォッチをクリアするには、右上のボタンを長押しして、下の24時間針が60回転して左の小秒針が戻るのを待たなきゃいけない、妙なつくりだしな。
 ところでこの時計、なんだろう。表示面には「LINEAGE」としか書いてない。裏に一ヶ所だけCASIOの文字。検索すれば、現在は電波時計のカテゴリなんだな(http://casio.jp/wat/waveceptor/lineage/)。なんか現行品より、この古いやつの方がいいや。液晶部分がちょっと古い感じもあって、それもまたよし。だいたい最近の腕時計は妙にでかい(ちょっと腕時計欲しくなって、年末から新年にかけて、手が届くものから届かないものまで、いろいろ見た)し、小学校のときの腕周りが今でもぴったりな俺には合わないのさ。