手品師のヤオガチタブー

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070501-00000109-jij-soci

テレビ番組で手品の種を明かされ、損害を受けたとして、マジシャン49人が1日、番組を放送した日本テレビ放送網テレビ朝日を相手に計197万円余りの損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 手品師がガチかヤオかでいえばヤオのガチである。ガチのヤオたる霊能力や超能力とは違う存在である。そのガチのヤオのヤオのガチを暴くのが、ドラマ『TRICK』の見せ場となっていたように、ガチのヤオはヤオたる部分が「バラされちゃいけないところ」である。その反対にヤオのガチはガチの部分が「バラされちゃいけないところ」なのが面白い。すなわち、「タネや仕掛けは実際のところどうなの?」という部分。
 タネや仕掛けはどうなっているのか。どこまで触れていいのか、明かしていいのか。そのあたりだ。とはいえ、簡単なものは東急ハンズで買える。ちょっと込み入ったものでも、マジック関係のショップを当たれば買えるんじゃないだろうか。それで、プロ用のものはといえば、マジシャンのふじいあきらがテレビで言ってたが、手品のタネの見本市みたいなのがあって、そこで買うとかなんとか。演者とは別に、開発(業)者みたいなのが居るんだとか。で、いったいどこまでならオッケーなんだろう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%87%E8%A1%93#.E6.89.8B.E5.93.81.E3.81.AE.E3.82.BF.E3.83.8D
 というわけで、とりあえずウィキペディアを見てみた。やっぱりタブーはタブーだけど、酒場芸や忘年会の芸程度のものならいいということだろうか。追放とかいう文字を見ると、なんとなくタブー感強くていい。で、コイン貫通はあかんというわけか。でも、上のYahoo!からもリンクあったが、日刊スポーツの阿蘇山大噴火のコーナーにこの件の裁判ネタあったっけ。
http://www.nikkansports.com/general/asozan/2007/asozan086.html
 なんか法廷でネタばらししとるな。面白いシチュエーションだ。セッド・ジニアス大仁田厚も法廷でやってみりゃよかったんじゃないのか。何を?
 というわけで、えーと、今回はテレビ局を訴えたわけだ、マジシャンの面々が。これもまた、そのタブーの触れどころの一部が明かされたようで面白い。と、こんな風におもしろがるのは、やっぱり子供のころは「手品のタネは師匠から弟子にのみ伝えられる秘密」みたいな、暗くて怖いイメージがあったからだな。ただ、それもこう、情報がバンバン行き交う時代になって明かされてしまう。秘密やタブーの無い世界は面白くなさそうだが、やっぱり秘密やタブーが明かされていくところは面白い。このジレンマもやがて無くなって、世界はガチのガチのガチガチになるのか、いつまでもタブーが流れて「ちょっとだけよ」と我々の好奇心をさそうのか、わからん。