松田オーナーと中国新聞への失望

http://www.chugoku-np.co.jp/Carp/Cw200710130084.html

 自前で育てた選手で、「マネーボール」をしている球団に挑んでいく。それがセ・リーグでの広島の存在感であり、役割だと思っている。その信念、伝統を貫いてつかむ栄光だからこそ、本当の価値がある。

 自前で育てた選手で、「マネーボール」をして金満球団に挑んでいく……ならわかるけど、あんた、何を言ってますか。マネーボールってのは、むしろ広島みたいな資金に余裕のない球団が、徹底したデータ野球で大戦力に挑んでいくような、そういう話じゃないですか(参考)。って、俺は本を読んだわけじゃないですよ。だけど、そういうタイトルの本があって、そういう考え方がある、それは知ってますよ。少なくとも、「札束に物を言わせる野球」の意味でないことは知ってますよ。たしかに字面のイメージは、オーナーの言うような感じではありますけどね。
 それで、マネーボールの考え方に賛否両論があるのも知ってるし、カープがそれを取り入れたらいいんじゃないかとか、合わないんじゃないかとか(ブラウンの打率順打順は失敗だったっけ)、まあそれについて議論があるだろうとは思いますよ。でもね、意味を全然逆に取り違えるってのはないでしょう。そこらの野球ファンならまだしも、球団のオーナーであり、なおかつ単なるスポンサーではない立場ですよ、松田元さんは。そのくらいの知識は持っていてほしい。考えの賛否でなく、知識としてね。やっぱりここらあたり、GMみたいなね、首をすげ替えられる統括責任者が必要じゃないかってますます思えてきますよ。
 それとね、最後にね、中国新聞さんね、オーナーが「マネーボール」って言っちゃったんだと思いますがね、対応しましょうよ。取材対象者がね、なんとなく聞いたことあるような横文字言った。でも、意図と言葉の意味に違いがある。むしろ、正反対くらいだ。ここんとこ、その場でちょっと聞き直すとか、記事の段階で「お金で野球をしている球団」くらいに書き換えたっていいと思いますよ。いや、それとも、カープファンに注意を喚起するというせめてもの抵抗だというのか?
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