K-1 WORLD GP 2007 FINAL Memo

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/k1/live/2007/2007120801/index.html

バンナvsホンマン

なんで英語表記でChoi、英語発音でチョイなのに、日本語ではチェなのかよくわからん。それはともかく、やはりチェ・ホンマンはでかい。でかいけど、手数がない。ホンマンなどはもう、作戦もガードも何もあったものではなく、相手に打たせっぱなしにするしかないのではないのか。打たせっぱなしにして、その間にスローモーなパンチとヒザ当てて、どっちが先に倒れるかってさ。でも、「バンナに殴られてみろ、いてえし動き止まるに決まったんだろ」て言われちゃうかな。というわけで、3Rはバンナの強力なパンチがバンバン当たって気持ちよかった。が、やっぱり倒れない。初回からのローも強烈だったけど、なんとなく変わらずスローモー。もうちょっとどうにかならないのか。判定の点差は少し不可解。
追記:上記スポーツナビにあったインタビュー記事

――バンナ選手の右フックは効いた?
 緊張しているせいか試合中には痛みを感じない。バンナはいつもより頑張っていたし、目の輝きが強かった。いい選手だと思う。

 痛くないって言ってるし、なんかものすごい上から目線だし、ようわからん(笑)

シュルトvsグラウベ

空手家同士の戦いになった本戦。1Rからセーム・シュルト先生がガシガシ押していく。なんかもう、時折おっそろしいバックスピンキックまで見せて、どうしてくれようという感じ。きっついわ。でも、そのきつさがいい。と、思っていたら2R、グラウベ・フェイトーザのブラジリアン・キック直撃! ぐにゃりとなるシュルト……だが、倒れない。ロープに救われたとはいえ。で、そのあとがすごい。なんかその、養蜂場の人が完全防備の服着て安心してたところに、一匹蜂に入り込まれたみたいな感じ(たとえ下手すぎ)で、なんか焦りながらもボコボコにする。きっついわ。でも、ここで決して心が折れずに、生きた攻撃を繰り出すグラウベ、男だわ。3Rはシュルト打ち疲れ気味も、もちろんグラウベにもダメージ。一発の見栄えはグラウベだったが、これはシュルトでは。そうだな。

バダ・ハリvsレミー

ハリがレミーを嫌っているというアングルの一戦。まあ、レミー・ボンヤスキーを「インチキ銀行員」呼ばわりした人もいたし、嫌われるタイプなのかもしれない。階級差は感じられない。スタートからハイ・スピードの、そしてたぶんハイ・テクニックの応酬。1Rはややバダ・ハリが押したか。2Rになるとペースはレミーか。好解説者魔裟斗先生によると「バダ・ハリパンチ→レミー堅いガード→レミーローをお返し」というパターンとのこと。先生は、バダ・ハリにボディを勧めるが。3R冒頭レミーラッシュ。1Rはあえて樣子見して、2と3で盛り返そうという作戦だろうか。たった3Rを組み立てるあたりさすがか。だんだんバダ・ハリに疲れが。最後盛り返すも、崩すことはできず。俺はレミーの勝ちと見るが。……僅差勝ち。ほれ、嫁に逃げられた銀行員とかって強いぜ、なんとなく。

澤屋敷純一vsピーター・アーツ

澤屋敷は戦略を感じさせてくれるので好きなタイプ。が、1R冒頭、ローでいきなりバランスを崩されて、そのままアーツペース。体格で一まわり、二まわり上回り、スピードも上回る。ハイキックでガードの上からダウンを奪う。かなり効いている。ちょっと盛り返しかけたが、アーツ圧倒。小ダメージで勝ち上がる。ベテランには有利な勝ち上がり。

バンナvsシュルト

2R、ここからどうなる!? というところでバンナサイドに妙な動き。バンナにアクシデントだろうか。セコンドが止めたがってるのかわからないが、バンナここまで。格闘技に必要な肉体の強さ、負傷への強さも求められるということだろうか。シュルトは1Rそこそこ食っていただけに、ラッキーと言えるかもしれない。

レミーvsアーツ

漫画であれば、澤屋敷瞬殺でオーラ&白目モードのアーツに、(あのころの俺じゃないんだ、相手はもうロートル……!)と‘かわいがり’の記憶を払拭するかのように気合いを入れて試合に臨むレミー。しかし、試合開始とともに白目モードでガシガシ重圧をかけてくるアーツ。(……!? こ、これはあのころのアーツ兄さんじゃないか! す、すごい……! これが、アーツ兄さんの実戦での迫力……!)、みたいになるレミー。しかし2R、連打で畳みかけようとするボンヤ、(あの頃の俺じゃないんだよ!)と大逆転……と、ならないのが現実。消耗戦になってアーツがクビ差粘り勝ち。ジャッジがちょっと水を差すところがあった、そんな大熱戦。……という試合の合間にゲームの宣伝、む、武蔵さん! アンタ……。

武蔵vsデビッド・ダンクレイド

と、思ったら、武蔵さんの試合組まれていたのね。ダンクレイドって誰だろう。体ブヨブヨとか、そういうわけではないみたい。ムエタイスタイルか(格好が)。なんか、今までカリカリでピーキーな戦いが続いていただけに、牧歌的。もっとも、緩急や刺身のつまは大切なもの。しかし、これをずるずる見続けたくない……と、思ったら、1Rゴング際にミドルキック一閃、うずくまってダンクレイド。まあよかったんじゃね(1Rで終わって)。

シュルトvsアーツ

昨年と同じカード……って、覚えてないや。俺の格闘技に対する態度は刹那的。いや、何事に対してもか。臨戦過程ではシュルトが有利か。俺はもともとシュルト好きなんだけど、どこかディープインパクトを応援するような、ちょっとした後ろめたさもあって、なんとなくオヤジ力見せつけてくれるアーツに頑張ってほしいような気も。ただ、そういう相手をこつこつぶちのめすところにシュルトのよさも……。というわけで、ダッチ・ランバージャックvsセミー。「シュルトを倒せるのはアーツだけだと思っている」と魔裟斗先生。なんでも、自分の距離で戦えるからとのこと。なるほど……と、思って見ていたら、急に崩れ落ちるアーツ。打撃のダメージには見えない……。スロー、やはり怪我。バンナの例でもないが、これもまた格闘技の結果。とはいえ、やはりスッキリしたものとはちょっと違う。とはいえ、ツキまで味方にしたシュルトさん、どこまで行くのだろうか。凱旋門賞とかにチャレンジしてもいいと思う。総合でヒョードルにリベンジというのは違うような気もするが……。


感想:シュルトびいきとしては、なんかもう相手にアクシデントが訪れる黒魔術まで手に入れたその勝利に満足だったが、どうだろうか。ひょっとしたら、ディープと違って、シュルトってあんまり人気ないのだろうか。まあ、別にいいさ、行けよどこまでも。