マジコ族の衝撃

 ナイティナインの番組。ゴチのスペシャルが終わったあとに、小島よしおの新ネタ。これの強烈にやらかしていることこのうえなかった。悪い意味でだ。保護者参観日にみんなの前で研究発表するのにまったく準備が出来ていなくてしどろもどろになる小学生みたいだった。彼をとりかこむすべては、彼をみかぎってしまった。あわれみの目で彼は見られる、冷ややかな目で見られる、やがて目を合わされなくなる。一年の間、王に祭り上げられ、忘年会の祝祭が終わると彼は殺される。フレイザーが『金枝篇』でそんなこと書いていたような気がする(違うと思う)。
 ……って言い切れるほど、小島よしおが消えるかどうかはわからない。わかりゃあしないのだ。ただ、昨日のマジコ族くらいだったら、ジリ貧の可能性は高いように見えた。ラミレスがホームランを打つことで、かろうじて存在を思い出せるような存在に。次の明石家サンタで芸能人枠着信拒否コース。
 こういう一発ギャグ芸にビートたけしが苦言を呈していた。年末か年始かの東スポでだ。こういう一発ギャグは、持ちネタや話芸がちゃんとした上で、「何かやって」という急なフリにも対応できるので評価されるたぐいのもの。それに、地方の営業は持ち時間が長いから、ドサまわりもできない……と、シビアなことを。ソンナノカンケーネで、二十分もたせるのも難しそうに見えるが、どうだろうか。小島よしおのほかを見たことがないから何とも言えない。いずれにせよ地道に食っていく道と、瞬間芸が求められるテレビの要求は相容れない部分があるのかもしれない。
 とはいえ、視聴者がそんなこと考えたところで、何にもどうにもならないのだし、生きのこるやつは残って、残らない人は残らない、それだけのことなのだった。

  • 伊集院光エキサイトバイクにたとえていたっけ→http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20070724#p1
  • そういえば、伊集院のこないだのラジオ、炊飯器の話。一番高いのをすすめられて釈然としないようだったが、売り場スタッフ経験者に言わせると「有名人相手だと緊張してアタマ真っ白になるので、本音しか出ない」だとか。