シェルゲーム、プレジオ、そしてスウェイン

 04年の巴賞を制したシェルゲーム(牡7)が北海道新冠町の白馬スタリオンセンターで種牡馬入りすることになった。

http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=25871&category=D

 ん? 大沢、大沢辰也? いや、違うぞ、「巴賞を制した」とある。大沢はついぞ一勝することもできなんだ。連対すらせなんだ。じゃあ、なんだったか大沢、巴賞、藤澤和雄、良血外車……。

 プレジオだった。大沢とプレジオ、プレジオと大沢、七月の函館。すべての秘密。
 何年かあとに、俺はまた思い出すかも知れない。そのときにこんな記事を見たら、だ。
 「ジャリスコライト種牡馬入り」
 ……いや、さすがにそのころは、大沢も遠くなっている、はずだ。
 シェルゲーム、その父スウェイン。俺はスウェインを「Swine」(豚。卑劣なやつ、いやなやつ)だと思っていて、響きは美しいのにひどい意味だと勝手に信じ込んでいた。違うじゃないか。正しくは「Swain」(色男、愛人、いなかの若者)であった。発音も違うのであった。
 俺は「swine」などという単語を知っているのは、Suedeの「We Are the Pigs」という曲の中に出てきたからだ。

I say we are the pigs, we are the swine
We are the stars of the firing line

http://www.actionext.com/names_s/suede_lyrics/we_are_the_pigs.html

 スウェードでpigといえば、「Where the Pigs Don't Fly」だろうか。

Where the pigs dont fly, I do

http://www.actionext.com/names_s/suede_lyrics/where_the_pigs_don_t_fly.html

 たしか、これは田舎の若者を歌ったような曲だったかと思う。スウェードにはsuburban通り越して、田園にいたる雰囲気があったと思う。もちろん、英国のトポスについて承知しているわけでもなく、クラスのこともわからない。スウェイン違いくらい間違っているかもしれない。しかし、洋楽の歌詞なんてものは、字面を追って英単語調べたところで真意は取れないもの。だったら、勝手に想像すればいい。本当に豚が飛ぶ姿を想像してもいい、俺はそう思うのだ。