高画質録画は時間の壁を越えるぜ

広島が安佐動物公園とコラボレーション

http://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20080428-353601.html

 広島と動物園のコラボ。激昂するとホームベースに土をかける習性のある……、ってのは失礼か。

<下>七回表、本塁付近にしゃがみこんでベースを土で埋めるブラウン監督

http://www.chugoku-np.co.jp/Carp/Cs200804260441.html

 でも、まああれは結果的に吉と出た。前田智徳が得意とする、「前田の技術なら打ってくれた方がいいような気がするけど、自己犠牲の精神をあまり責めるわけにもいかないなぁ……」バントの構え、見送り、判定はスイング。たしかにあの間で試合を止めてしまうことのマイナスもある。でも、あの怒りが前田に火を付けた、のかもしれない。試合全体の方は、カープベイスターズの悪いところを出し合って、そこで何とか良さを見せた高橋建の勝ち、という内容だった。素直に喜べないところがあったのは、事実。
 ……というこの試合、土曜の昼に録画しておいたものを、遊んで帰ってきて夜見た。見ていて自分でも驚いたことに、熱中できたのである。「スポーツは生放送でなきゃ」という強い思いがあったのはどこへやら、ところどころでは「ヨシッ」とか「あ〜」とか小声が出るくらい。ところどころで早送りをして、なお、だ。
 理由は一つしか考えられない。高画質録画。これにつきる。放送されているのと変わらない。ただ、これだけの理由によって「スポーツは生放送でなきゃ」が払拭されるのだろうか。意外なことに、俺はそんな感じ。今までの、劣悪なVHS録画(もちろん3倍)での、いかにも「録画見てます」感が軽減されるだけで、それほどまでに違う。
 だいたい、スポーツ中継といっても格闘技の類はディレイや録画が多いし、生中継だって大きな空間の隔たりがあるのだ。空間に大きな隔たりがあるものを見ていて、それが同時刻だからといってなんなのだ。空間の次は時間を制する、それが人類の叡智、認識の解放にほかならない。人類の意識は銀河の彼方に瞬時にして至り、過去と現在と未来を同時に見る。そうでなくて、なんの地上波のデジタル化か。デジタル放送万歳! 液晶テレビ万歳!
 ……と、とち狂うのも身の丈に合わない高い買い物をした貧乏人にありがちな(ありがちか?)脳内大政翼賛会作りの一環であって、テレビに対する否定は許されない。しかし、あれだ、録画開始から三十分遅れくらいで視聴開始、録画と視聴同時進行そのケース。もし、放送時間内に収まらなかったどうしよう。生放送であれば瞬時にラジオに切り替えられる。しかし、遅れて見ている分にはそのタイミングがわからない。八時四十五分放送終了だとしたら、目の前の録画視聴を無視して、ラジオのスイッチをとりあえず入れてみるか? しかし、もし八時三十五分くらいの九回最後の大クライマックスがあったりして、そのまま録画を見ていたら興奮できたものを……的後悔に直面する可能性がある。ここらあたり、試合の流れを読む、的確な判断が求められよう。
 なお、CSなんぞに加入する金は無いので、球団選手関係者各位、省エネ云々はともかく、スピーディーに進行願います。