ホクトスルタンのなにがよいのか?

天皇賞(春)】スルタン いざ父子4代盾制覇へ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080430-00000008-dal-horse

 ホクトスルタンに熱い視線を送る人は少なからずいると思う。サンデーサイレンスが日本の血統レベルをがつんと押し上げた一方で、何もかも塗りつぶされてしまうつまらなさも同居している。その中にあって、細々と、いや、ぶっとく、しかし一本だけつながってきたメジロ牧場の春の盾仕様血統。それをなんとかしてくれないか、その期待。俺もそういう思いはある。母系もファンシミン系で日本に根付いた血統で、そこに来て母父サンデーサイレンスというのもおもしろい。
 そしてさらに俺は、名前がよいと思う。「メジロスルタン」の方がよかったろうか? しかし世の中、そんなうまい話は流石にねえんじゃねえかと。虫の良すぎる話はねえだろうと。そこで、ホクトスルタン。これがなんともいえずいい。メジロアサマメジロティターンメジロマックイーンときて、ホクトスルタン。なんとなくメジロっぽさがあっていい。違うけれど、外していない。言うなれば、メイジガルダンのような絶妙さ。わかるだろうか。いまいち俺にもわからんのだけれど。
 というわけで、春天ホクトスルタンから行くかどうか、俺は今のところ行かないような気がする。たぶん、アドマイヤのどれかを買う。それで、ホクトスルタンに勝たれて、「あ〜あ、せっかくだから乗っておけばよかった。ウオッカのダービーと同じだよ」とか思うんだろう。もちろん、俺がホクトスルタンを買えば、「あ〜あ、やっぱりそんなにうまくいかねえよ」ってなる。競馬をやっていると、俺が世界の運命を動かす主人公かと思うときがあるけれど、まったく嬉しくないのは不思議だ。