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◆俺とゼータガンダム。∀以前では最高に好きなガンダムシリーズだった。
◇普通にテレビ放送を見た、という出会いではなかった。まず、小学生のころに流行っていたSDガンダムシリーズ、ガン消しにカードダス、プラモ。先にSDガンダムあり。まずSDから入るその世代。
◆もちろんストーリーは気になる。そこで手を出したのが、原作小説。小学生が読んでいい内容だったのかどうか。
◇自分で買ったわけではない。母親が、なぜか富野由悠季の小説好きだったのだ。親同士の話で「ガンダムって子供のアニメかと思うんですけど、原作はとっても深いんですよ」などと話しても、通じなかったらしいが、なかなか妙な母親を持ったものである。とはいえ、入口はたぶん子供（すなわち俺と弟）に何とはなしに見せていたテレビ放送からであって、早すぎたオタというわけではないのだけれど。
◆そういうわけで、俺の中のΖガンダムは、SDでメカの造形を知り、ストーリーは小説という奇妙な構造だった。妙な時間に再放送を見たり見なかったりした覚えはあるが、レンタルビデオ屋でちゃんと通して見たのは、中学、あるいは高校になってからだったろうか。
◇そういうわけで、テレビ版に深い思い入れはない。などと逃げを打った上で、今さらの話題なので構わないだろうと前置きしつつ、元のフォウ・ムラサメの声って違和感あったのだ。声優交代問題でゆかなという若い声優が総バッシングされている様子をネットで見つつ、「うかつに島津冴子のフォウの声好きじゃないなどとは言えないな」とか思ったもの。それでこのたび、その交代した声を聞いたわけだけれども、いや、俺はいいと思いますよ……。でも、あれだ、その、サラ・ザビアロフはよくなかった。浮いていた。エンドロール見て「池脇千鶴」って知ったわけだけれど、いやはや。女優でもすげえ上手い人もいるし、池脇さんはジョゼなんてよかったんだけれど、これはいただけないナ（などと逃げる）。
◆ヱヴァンゲリヲン新劇場版とは違い、奇妙な新旧つぎはぎ。これはもう、全部新しくしてほしかった。つぎはぎによって、鑑賞者側にプラスのことなど何一つないといっていいだろう。ただ、向こう側の予算や時間的な都合がある。その上で、「全部新作画でなければ、作らない方がよかったのか？」と問われれば、これでもやってくれてよかったと言う。富野御大も俺もみんな死んだ先の世界で、なんか新しいガンダムっていうとき、これの旧作画部分を新しい方に合わせるリメイクなんてのは、やったっていいじゃねえかって。
◇モビルスーツの新しいところ。アッシマーとかかなりよかったね。ブラン・ブルタークはオールドタイプ・パイロットの中でも、かなりのやり手だったんじゃねえかとか。あと、ギャプランも大活躍。ギャプラン好きだわ。『ガイア・ギア』の挿絵で見たときも喜んだものだ。
◆ただ、もうちょっと遊びがあってもとか、新しいモビルスーツを、なんてのは高望みか。ディジェ出ねえんなら、アムロカラーのリック・ディアスとか。いや、ストーリー上、時間的余裕なかったか。でも、ハマーン様カラーのガザCは出てきたっけな。あんまりプラモ売ろうという話ではなかったのだろうか。あと、ドラッツェ横切ったのは見た。しかし、ガンダム・ヘイズルとか言われても知らない。
◆モビルスーツよりも軍艦。そういう思いもある。やけに軍艦がよかった。俺はティターンズの軍艦が好きで、ドゴス・ギアなんぞは全ガンダムシリーズ中で一番好きなくらいだし（他に好きなのはスクイード、レウルーラなど）、アレキサンドリアについては、小学生のころ飼っていた金魚の名前にしたくらいだ（名前が好きなのはアドラステア、ジャンダルムなど）。まあともかく、軍艦がいきいきとしてたね。
◇人物はいきいきとしていたか。新しい作画の顔はおおむねナイス。主人公はどうだったか。カミーユはたしかにちょっと性格が矯正されたような印象もある。しかし、それゆえになんかキャラとして際だったところもなかったかもしれない。見た目はかわいい。シャア・アズナブル。これはもう、かっこよすぎてヴァギナがじゅんってなっちゃうくらい。アムロの顔もよかったなあ。
◆しかし、エマさんだろう、エマ・シーン。彼女の魅力は二倍くらいという感じ。それゆえに、テレビ版とは違ったなにかを期待してみたりしたのだが……。
◇∀の劇場版に比べればマシかな？ とは思うが、やはり大編集は行われている。ダカール演説がなかったのは意外だし残念だったが、一作目のラストがシャアとアムロの再会シーンであって、これには大満足。「何をする気だ、アムロ！」と「シャアと言ったか、俺は」（たぶん不正確）、このシーン大好き。ただ、「敵がアウドムラ云々」って台詞はあったっけか？ ない方がよかったような。ただ、ここんところだけでも見る価値有りといいたい。
◆ラストのラストはどうだったか。俺は、ターンエーの愛のヴァイヴスを愛する人間だ。だから、これはオッケーイといわざるをえない。あの体位こそ富野節。あの足の絡みだよ、あれがいいんだ。なあ、わかってくれるよね、ララァも。
……あれ、俺ってこんなにガンダム好きだったっけ。というか、語り足りない。ガンダムいいなあ。もうちょっと知らないシリーズ（漫画、プラモなど。とくにガンダム関係の雑誌とか一切読んだことねえしな）、それにSEED以降なども勉強して、ガンオタになろうかな。どっからガンオタなのかわからんが、まだやれそうな気がしてきたぞ。やってみせるさ、やるなブライト。
関連＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
- 劇場版ターンAガンダム『地球光』『月光蝶』
- ガブスレイ戦記……最近は「急にガンプラ作りたい熱」に襲われてはいない。でも、いざというときのために、押し入れに作ってないズゴックEを用意してある。そういえば、映画でもガブスレイ出てきたっけな。ところで俺はこんなことを書いている。
ガブスレイの何がいいのか少し考えてみました。そして私は、フェダーインライフルに突きあたるような気がしました。私は、歴代のガンダム主役機の中ではZガンダムをとりわけ愛するのですが、その理由を考えてみるに、あの鋭角的な顔形というよりも、長めのビームライフルに惹かれているのではないか、と。たしかにゼータガンダムの、陸軍機に例えれば三式戦飛燕にあたるようなフォルムは魅力的です。しかし、あのビームライフルがいいのだ、とささやく自分がいたのです。
この映画版、なんかロングライフルぶら下げたマラサイが一瞬映ってて、「おーっ」とか思った。
