K-1 WORLD MAX 2008 World Championship Tournament FINAL (←長い)の感想

 ビールでいい気分になって、「小比類巻太信? 夢枕? ありゃ、またやばい倒れ方!」とか、「K-1甲子園ってなんかブレイクしそうな感じもあるけど、止めるの早いのもいいけど、もうちょっとヘッドギアとかいらんのかあ? あと、深夜とかにやればいいんじゃねえの?」とか、「うお、魔裟斗すげえ! いけ、倒せるぞ、危ない! おらっ」とかそんな感じで観ていて、計8ラウンド戦い終えて優勝したときには、「うわー、やっぱり華があるねえ、しかし、真面目な好青年だねえ。髪形もねえ」などとしんみりしてしまった。
 が、終わった後にケータイで評判を見てみれば「なんで二回しっかりダウンしたやつが優勝してるんだ?」、「9-8って採点は何?」みたいな疑問の声の洪水。あれ、言われてみればそういう気もする(←流されやすい)。
 自分の採点はどうだったか。俺はどうも、ドローのついた初回を魔裟斗に振っていて、ダウンしてないもう一回も魔裟斗に振っていたので、28-28ドローみてえなところであって、帳尻合わせ的に延長突入自体はあんまり違和感なかったのだな。解説の谷川貞治が「9-8」って発言もしていて、K-1MAXはそういう採点方法、採点スタイルなのかと思ったし。

 ……まさか後付けでルール訂正がなされるとは、なんとフレキシブル。
 それで、試合の内容自体、延長は魔裟斗が押しているように見えて、俺はそもそも佐藤嘉洋好きなのだけれど、そこで蹴りで距離を取りにいくあたりが少し不満で、パンチで勝負してほしかったとか、魔裟斗の対アルトゥール・キシェンコ延長戦で危険な殴り合いに身を投じるあたりに「ほら、佐藤、これだよ」とか思ったりとか、まあ魔裟斗びいきで見ていたというあたりもあって。いや、佐藤にそれを求めていいかどうかわからんし、そもそもコツコツコンビネーションで相手を塩漬けにしていくところが好きなんだけど、ただ一発の魅力もあるあたりがもう一つの良さであって、そいつを見せてほしかった、とか。
 まあ、そんなわけで、その時点では何の疑問もなく楽しめたし、魔裟斗、佐藤、キシェンコの奮鬪は見事だった。ルール面については、やっぱり問題山積みというのは否めないし、オープンスコアリングなどという方向に足を突っ込んだ以上、そっちに進めていくしかないだろう。そっちに舵を切った以上、そっちでやっていくことを期待するしかないし、正直、個人的に今回はボクシングのように採点ごっこをする楽しみが少し見いだせたところがあって、まあなんとかなっていってほしい。とくにこの階級だけでも、しっかりしていってくれたら、っと。