『まりあ†ほりっく』1話と3話

 適当に録画だけしておいて、放っておいたらなぜか第2話のなかった、『まりあ†ほりっく』。これの1話と3話を見たわけです。基本的に面白い、と思いました。が、なんというか、女装少年と百合という、自分のストライクゾーン*1に入る要素が二つありながら、その点において琴線に触れてこない。これはどうしたことでしょうか。絵柄でしょうか? 絵柄に対してはとくに悪い印象はないです。鼻がなさすぎるのが気になるくらいです。あとはべつに、とくにどうということもない。
 やはりなんというか、客観的すぎるというか、分解されているというか、解体されすぎているというか、メタというのか、なんといっていいかわからないのですが、登場人物というか話の中が、一枚こっち側からだ、というところが大きいように思います。やはり中の人たちは、中であることについて、基本的に無自覚であってほしいというか、そういうところです。それを外から見たい。間に一枚フィルタが入るというのは、あまりそういった要素によく入り込めないところがあると、そのように感じます。ただ、このあたりは、はっきり言ってあまり言葉にしたことがないことなので、うまく説明できる気がしません。
 とはいえ、やはり面白いというのは、詰め込まれたけれん味であって、ときおり出てくる美術作品風止め絵や、往年の少女漫画風心象などなど。デフォルメキャラがベラベラやりだすのはちょっとテンポが悪いように感じもしますが、その辺は自由にやっていて好きですよ。アニメ見始めたのが去年の春ですからなんともいえないが、たとえばドルアーガの第一部とかずいぶん遊びがあったでしょう。あれはよかった。ああいうバランスがいい。
 さて、話を『まりあ†ほりっく』に戻しますと、なんというか、やっぱりあまりに性的なねじれの部分において、あっけらかんとしすぎというか、いや、別にどんなんであれあっけらかんとしていていいのですが、なんというか、まあ、いいや。おしまい。

*1:ほかにはロリと熟女と美少年とBLと寝取られと人形趣味とネクロフィリアと人妻と……えーと、「肉体的に痛そうなSM」と「スカトロ」と「大人のホモ」と「老女」、「すごいデブ」以外は、おおよそ性的に興味を持てそうです。しかし、このあたりは慎重に精査していかなければいけない。それぞれ一言で断じきれるものではない。たとえば自分の最強にして最弱のポイントである「寝取られ」にしても、不貞を働いた女に復讐、といった話になるとさっぱりだ。あるいは、二次元のそれならいいが、三次元の写真ではだめだ、三次元実物ならいい、とか。あるいは、「※ただし美形に限る」というような要素ももちろんある。あるいは前提かもしれない。巨乳でも貧乳でもなんでもいい。でも、たとえば「デブ」といっても「ムチムチ」は好きだとしたら、それはどうなんだ、とか。もちろん、俺のそれらの範囲と人のそれとは比べられない。そのあたりだ。というか、「美少年」と「寝取られ」というのは並べていい要素なのか、それも問題だろう。自分のエロの棚を羅列するのは簡単かもしれないが、それについて解説するのはあまりにも難しい。というか、たとえば『まりあ†ほりっく』について語るとき、いきなりエロの中に放り込むというのは、はたして正しいことなのだろうか、そのへんもよくわからない。でも、主人公鼻血出してるし、ええのか? ええのんか?