中川財務相の会見に見る国際外交の闇について

時差ぼけの影響か、疲労によるものか原因は不明だが、イタリア人の政府職員からは「彼はどうしたんだ」という声が聞かれた。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090216k0000m010062000c.html

「きのう(13日)夜からのG7の会合を、まぁ、実質的には今日ですけれども、やりまして。あの、共同宣言みたいなものが出ました」「アメリカの対策も一応、せつめ、説明を受けましたし…」「あの…、ふぅー」「これからの状況に向かっての…。G20の…」などとヘロヘロだ。

http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090216/fnc0902160610000-n1.htm

 この映像は衝撃であった。一国を代表する大臣の記者会見が、こんなにおもしろおかしくていいはずがない。はたして、これを中川昭一財務大臣の、いわゆる‘酒癖の悪さ’によるものと、簡単に断じていいものであろうか。可能性はいくつもある。

薬物説

 やはり、権謀術数渦巻く国際政治の世界だ。大臣は薬をもられてなんぼという話である。飲食物に毒が混ぜられ、中川財務省大臣は毒殺されかけていたかもしれないのである。が、そこは一枚上手の中川さん、内蔵をアルコールで鍛え、脳の中枢部は部分的に麻痺させていたのだ。知っているのか雷電。毒物がまわろうとも、中川は死なんのである。さらには、毒殺によるテロルのアピールも、国内外報道で「酒?」ということで片づけられてしまい、一石二鳥である。

親切が仇説

 やはり、最上のホスピタリティが要求される国際会議の舞台だ。もてなす側は、山岡さん以上に最高のもてなしの心を見せねばならない。来賓の趣味や嗜好、文化的背景、個人史を網羅したうえで、彼らをもてなしてなんぼの世界である。当然、中川財務相をインターネットで検索してみれば、なぜか「中川(酒)」あつかいされていることに気づくだろう。そこで、 ミネラルウォーターのびんにグラッパを入れておくなどということは日常茶飯事である。もちろん、中川大臣とてそのくらいのもてなしは、快く受け入れる。ただ、誤算があった。その後のロシア外相との会談である。ロシア人も気を利かせて、水のかわりにウオッカを仕込んでいたのである。これはロシア流の信頼のはかりかたでもあって(佐藤優がそう言ってたような気がする)、もちろん飲み干すのが外交の道である。ゆえに、あの状態になってしまったのである。

電脳ハッキング説

 やはり、企業のネットが星を被い、電子や光が駆け巡っても、国家や民族が消えてなくなるほど情報化されていないG7。大臣の電脳にクラッキング行為が行われることくらいあたりまえである。しかし、一国の頭脳である大臣級が、やすやすと侵入を許すはずがない。幾重にも張りめぐらされたトラップ、そして攻性の防壁。それらを総動員して、これまた一国の電子諜報戦を引き受ける超AI級の電賊を捕捉するのである。だが、さすがにそのクラスの電子戦に没入している間、メーン義体の動作を維持するのは難しい。そこで、あのような状態とこちらの世界の目には映ってしまったのである。ちなみに、マスコミがあの様子に疑問をぶつけなかったのは、記者たちもあの場で防壁を破られていたからである。白川総裁によって。

高度な政治的メッセージ説

 やはり、言葉に言葉を重ね、その言葉の裏を読み読ませる、高度な言葉の世界が政治というものである。政治家や官僚の発する一挙手一投足はこれすべて言語であると見なさなければならないのである。そういう意味で、中川大臣の「あの…、ふぅー」などをひとつひとつ読み解くことも必要ではあるが、一方で、全体を一つの言葉として受け取る必要がある。この国際金融危機、経済の低迷の中、いったい、あのようすは何を私たちに伝えようとしているのか。言うまでもない、「酔っぱらって現実を忘れよう」という、力強いメッセージだ。「飲まなきゃやってられんよ」ということである。その意図を汲み取り、われわれはさっそく行動に移すべきなのだ。「おやじ、焼酎のお湯割り、梅干しつきでッ!」。

追記______________________

自民党森喜朗元首相は16日午前のTBS番組で、中川昭一財務相兼金融担当相が先進7カ国財務相中央銀行総裁会議G7)終了後の記者会見で、発言がしどろもどろになるなどしたため「泥酔」を疑われていることについて「びっくりした。(中川氏は)非常にお酒の好きな方だから、お酒には気をつけなさいよと随分申し上げたことがある」と苦言を呈した。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090216/plc0902161044004-n1.htm

 酒と決めつける森はさらに高度な政治言語の操り手に違いないのである。たぶん。

追記2______________________

飲酒による泥酔との指摘には、中川氏は「飲んだのと、たしなむのは意味が違う。飲んだのを『ごっくん』ということであれば、『ごっくん』はしていない」と飲酒疑惑を否定した。

http://www.asahi.com/politics/update/0216/TKY200902160354.html

 「ごっくん」? なんだ「ごっくん」って。ちょっとインターネットのウィキペディアで調べてみよう。

Gokkun (ゴックン?) is a genre of Japanese pornography in which a person consumes copious amounts of semen.

Japanese porn actress Kirari Koizumi swallows a total of 163 ejaculations in the 2004 Japanese gokkun title, Gokkun 163 Shots (ゴックン163連発)

 ……Bukkakeだけでなかったのか。中川だけの問題ではない。明日の日本の未来は大丈夫なのか? これはごっくんと飲まずにはおられない。おやじッ、カルピスサワーッ!