『宇宙をかける少女』がなぜ残念に終わったのかうまく説明できないんだけれども

 第一話を見たあと、俺は次のように書いた。

 して、『宇宙をかける少女』である。予備知識まったくなしで見始めた。正直、開始5分、いや、まだまだ10分、15分、このあたりでやめようかと思った。なぜって、とくに説明できるものではないけれども、なんとなくの好みの合う、合わないだ。「ここがよくない!」と説明できるようなものではない。
 でも、せっかくなので30分は見ようかとしていると、コロニー統治のための人工知能(?)、レオパルドが出てきた。見た目はウォドムっぽいそれ。うーむ、『ゴールデン・フリース』のイアソン、『星を継ぐもの』シリーズのゾラック、そのあたりが思い浮かぶ。
 ……などと、ちょっとだけSF的な気持ちになっていると、とりあえず30分は過ぎた。正直、見続けるかどうかはわからない。公式サイトの設定など見ると、設定は凝っているようだし(あの宇宙移民の感じはGガンダムっぽい?)、まあとりあえず、どのくらい俺にとってのSFらしさが見えてくるかどうか、そのあたり。

『宇宙をかける少女』第一話を見た - 関内関外日記(跡地)

 正直、半信半疑というか、「これは、俺の好みに合うのだろうかどうか」というあたりを、いったり来たりしつつ、そのまま26話の長丁場を見終えた、という気になった。コロニーたちは、正直いって、イアソンやゾラックっぽさはなかった。なかったけれども、ただ、コロニー同士の戦いというあたりは、なかなか嫌いじゃないけれども……、もうちょっと重厚なもんであれば、とか……。
 あとは、なんだろう、あまり主人公とその姉妹に魅力がないというか……。なんかわからんけれども、ナミの方がいいじゃんか、というか。なんか、主人公も成長してんだか、してないんだか、というような、そしてだんだん、いつきやほのかの存在感も薄くなるわ、で。あと、生徒会まわりとか、そのあたりも全部なんだか、出してみたけど、使えなかったというような。そんな中、唯一健闘していたといっていいのが、馬場つつじとベンケイのコンビで、つつじのはっちゃけぶりがなかったら、正直なんかもたないような気がしたりとか。
 うーん、なんだろうね、こういうのは、どうなんだろうね。どこがどうだったらよかったとか、よくわからんが……。どっかしら、悪くないというか、魅力的な要素もあったろうに、なにかその、たとえばエニグマをめぐるあたりに、もっとSFつめこんでもよかったんじゃとか、うーん。神楽も、単に洗脳されてただけ? なのも、なんだかだし、いや、軽く戻ってくるのはいいけれどもさ……。なんか、メモ、あったっけ? 
 あー、でも、音楽はよかったな。後期のエンディングとか、あと、エニグマの中で流れてるやつとか……。うーん、しかし、なんだろうね。なんか惜しいな。どこが惜しいのかわからんが。煮っころがしも報われないというか。あー。わかんねーなー。
 そうだな、たとえば、わざわざ「ネルヴァリスト」なんて言葉まで使ってさ、ネルヴァルの考え方っつーのか、一応は、「人類にとって幸福とはなにか」みてえな、そういう問いかけがあってさ……。なんか、やっぱ、主人公側としては、そこんところに、「それじゃあ駄目なんだ」って、こう、それを叩きつけて、乗り越えるところがなきゃいかんかったように思う。秋葉が一回箱に入れられて、まあ出てくるわけだけれども、そんでもその、他の箱の人たちの安楽をどう否定するのかって、そこんところがなきゃあかんのやと思う。コロニーっていう、宇宙に出た人類にとっての世界そのものみたいなものに意思があって、じゃあ、人類どうなのがええんやって、それこそ神さま的なさ、そういうところと、この、人の齟齬とかさ。そこんところが面白くなるんじゃないのかって、俺は思ったし、たぶん、途中まではそんな感じをにおわせていたと思うよ。でもね、なんか最後、その、真の敵がレオパルドの暗黒面みてえな、そんなんで、なんだかさ。
 あー、いや、しかし、まあそんなんでさ。そんなところ。