小錦の自転車

走る!!楽しむ、知ってみる 自転車ライフガイド

走る!!楽しむ、知ってみる 自転車ライフガイド

 ブックオフにて購入。発行は1995年。俺はスポーツ自転車に乗り始めてほぼ10ヶ月、まだまだ知らないことだらけ。10年ちょっと前の本などからも、実用的な知識、豆知識、そしてまた当時の自転車まわりのことなど知れるだろう、という目論見。この本は、自転車の歴史から種類、当時ブームらしいMTBによるポタリング、サイクリングのすすめ、さらには乗り方、整備、豆知識と充実していた。

小錦の自転車

 して、コラムの中で一番インパクトのあったのが小錦(当時現役)の特製自転車について。

「最初にオーダーを受けたときには、小錦関の自転車ということで、どんなものにすればいいのか、ずいぶん考えました。普通の自転車とはちょっと変わったデザインのものも考えたのですが、結局、デザイン的には普通のMTBとほとんど同じものにしました」(吉田自転車・前島裕氏)

 素材はオールクロモリ、フロントフォークはオートバイ用、ハンドルもオートバイのモトクロス用、サドルはハーレーダビッドソンのシングルシートをそれぞれ加工したものという。変速機が耐えられないのでギアはなしというモンスター。

「一番気になったのは、ブレーキです。普通のブレーキでは、250kgもの体重を乗せた自転車を止めきれません。そこで、この自転車には、前後に2つずつブレーキをつけてあります」(前島氏)

 ということ。発注から2ヶ月、費用は約70万円、総重量は15g……って、あんがい軽い? いやはや。なんかわからんけど、自転車のメカニックの人は、こういうのを手がけるのも楽しいんじゃないだろうかとか想像。
 ところで、車体には「ANT☆LES」の文字。それってY's Roadのブランドじゃないの? とか思ったら、Yは吉田のYみたい。この本の出た1995年に合併、改名していたよう。
 しかしまあ、これで、ちょっと気になっていた山本山の自転車も想像がついたので、よかったよかった、と。

wikipedia:山本山龍太

2009年5月場所初日の大相撲中継で、足腰を鍛えるために自転車に乗っていることが明らかになった。自転車は特注であるとは言え、250kgを超える山本山が自転車に乗っていることに関して、解説者の北の富士勝昭も「見てみたい」と興味を示した。