『ダークナイト』を観た

　スイッチ押すよな、押すだろ、押せ、押せ、押さないのか？　押すよな？　押すでしょ、押すって、マジ押す、押さないの？　ウソ？　押すでしょ、ええい俺が押す、みたいな、そんな感じ。予備知識とかないし、バットマンシリーズ観るの完全にはじめてだったし、最初は、ニセバットマンが一匹一匹吊されていくのかと思ったけど、そうじゃなかった。ジョーカー、お金燃やしちゃうし。なんか石川淳の『至福千年』とか、半村良の『妖星伝』の鬼道衆とかさ、そういうさ。重要な点かどうかとかさっぱりわかんねーけど、ジョーカーって手下に精神病者とか使うじゃん。使い捨てだけど。でも、なんかそこがいいって俺は思った。それだろう、みたいな、わからんが、そういう連中が、フリークスが、畜生、おためごかしの連中め、みたいな心持ち。人間っぽい連中め、みたいな。バットマン先生はアクションもいまいち地味で、至近距離であの飛び道具とか連発して悪人とか穴だらけにすればいいのに、殺さずだったりして。あの二枚目先生の、ちょっとなんというか、翳のある感じが嫌いじゃないし。それでも、しかし、まあ、ちょっとジョーカーに比べると、ぶち切れ方が足りないか。でも、この手のジョーカーみてえな悪に伍する正義みたいなのは、もう、銀河規模でぶち切れたような努力・根性・熱血であって、おまえ、おまえみてえな金持ちのおぼっちゃんには無理だよ、っつーか、世界が噛み合わない。白衣で病院爆破するとことかよかったな。おしまい。