この春、競馬を始めたい人たちへの東京競馬場ガイド

 皆さんは、競馬にどんなイメージを持っているでしょうか? よく知らない人にとっては、「怖そう」、「臭そう」、「トイレの中で負けたおっさんが競馬新聞に‘お馬で人生アウト’と赤ペンで書きつけて自殺してそう」など、あまりよくないイメージを持っているかもしれません。

 しかし、今の競馬は違います。的場文男の奥さんがパドックで丼を投げつけられる夫の姿を見て「騎手を辞めてほしい」と懇願したころとは違います。その証拠に、僕はパドックで丼が投げつけられるのを見たことがありません。

 とはいえ、僕もそんなに詳しいわけじゃありません。東京競馬場に来るのも3度目か4度目です。でも、競馬ってとっても楽しいんですよ。

 見てください、この広いコース。ここで、東京ダービー東京スプリント東京競馬場グランドオープン記念といったビッグレースが行われるそうです。この日に行われたのはしもつけ皐月賞というレースで、今テレビコマーシャルでやっているように、かつてはミホノポタラなどの名馬が制したことで知られています。





 競馬の魅力の一つに、馬の美しさがあります。この美しさを撮影するために、競馬ファンのほとんどはカメラを持参します。8割くらいの人がサンニッパと呼ばれる望遠レンズ装備です。11-16mmの超広角レンズとか持ってきてるやつはプリントアウトといっていいでしょう。

 しかし、なんといっても競馬の醍醐味は馬券です。馬券というと、なにをどう買っていいのかわからないという人も多いでしょうが、実に簡単です。馬券には単勝という一着の馬を当てる馬券と、馬連という一着と二着にくる馬を順不同で当てる馬券があるのですが(他になにか見えても見なかったことにしてください)、一着に来そうな馬を単勝で買い(これを本命といいます)、他に来そうな馬との馬連の組み合わせを買えばいいのです。これを流し馬券といいます。
 そうすれば、ほら、このように100円ずつちょっぴり買った馬券が7万円くらいになる。買わない手はないです。さあ、みんなで馬券にチャレンジしてください!
(まあ、実際のところ、まるでなにを買っていいのかわからなくなったので、お金が無くなって有料会員をやめていた亀谷敬正のサイトに慌てて決済して、それでノボシャンパーニュに「注」マーク入ってたから買った。まあ、同じ父馬の馬がいたら必ず流せばいいし、同じヴァイスリージェント系でもとりあえず買っとくくらいの話でいい)


 写真はエジソンという馬です。馬にはいろいろな毛色があって、よく見ると体型もちょっとずつ違います。僕はどうもヨーロッパで走りそうな体型のいまいち日本では伸び悩む藤澤和厩舎にいて横山典弘が乗ってそうな馬が好きなようです。

 武豊町出身の武豊騎手です。有名です。


 メーンレースのパドックです。やっぱり大きなレースは大注目です。パドックも遠くからしか見えません。しかし、G1でこの程度のお客さんの数というのは、ちょっと拍子抜けです。遠くからでも見えてしまうのですから。府中のG1といえばキングヘイローが負けて、場内のトイレの鏡に高額単勝馬券とともに「福永死ね」と書かれていたのを見た日以来ですが、あのときはもっと混んでいたと思います。


 僕の本命は、ステラロッサです。名前がイタリア語で「赤い星」というので、まるでソヴィエトスターのようでかっこいいですし、見た目もすてきです。これで父親がハーツクライなので、なんとなく内枠から先行して金星というのが狙いです。清水成駿の本命と被ったのは偶然です。もちろん、フェイトフルウォーとの組み合わせは買いました。競馬でリリカルなのは悪くないと思います。

 さて、レースがスタートしました。子どもたちはまったく気にしていないのがいいですね。

 そして、レースが終わりました。調子に乗っていくら負けたのかは言いません。いや、これも勉強代というものです。人生の勉強です。

 勉強といえば、内馬場へのトンネルにあった馬の解説はよかったですね。イラストがかわいくて、子どもたちもカップルも足を止めて読んでいました。初心者には知らないことだらけですし、このエントリーも参考になれば幸いです。

 お馬でも人生セーフな人々。競馬場に来つづけているお年寄りは、ただそれだけで相当に勝っているといっていい。

 そして、日が暮れて競馬はおしまい。

 正門から出ようとすると、偶然、武豊騎手と、岩田康誠騎手を見かけました。帰るときは勝負服を脱ぐみたいです。
 (いや、実際は正門で募金活動をしていたのです。僕もいくらか寄付しようと思ったのですが、あまりの行列に腰を抜かしてやめました。やはり中央の規模は違う。寄付しようと思った分は、東北の酒と米を買いますので)

 では、僕は馬券に勝ったので、今日は南武線グリーン車でさようならです。いつか、競馬場でお会いしましょう。おしまい。