血の因果は巡るのだけれども〜『花咲くいろは』の最終回はよかった

 いや、最終回ではないのだけれども。事前に『やらおん!』の見出しなど見て、そうらしいということは知っていたのだけれども、実際に見たら想像以上にそれっぽくて、次回予告なども番外編みたいに見えてしまったくらいなのだけれども。
 どこらへんがよかったかといえば、いかにも旅館を舞台にした話らしい『はるちゃん』のような内容であって、コスプレ分はそれはそれでいいのだけれども、その中で主人公が母系三代の血に向き合うところがよかったのだけれども。
 そう、主人公が思い悩む叔父の頭を爪弾いて元気づけようとするのだけれども、叔父が姉(主人公の母)にそうされていたと言い、主人公は「根拠のない応援は最低ですよね」と言うのだけれども。ここで、主人公は自分が嫌う(と一言で言い切れるわけがないのではあるけれども)母と自分の似た一面を自覚するところがよいのだけれども。
 そしてさらに、主人公が母の母の昔の試み、大正風? の衣裳を見つけてそれを着るのだけれども、それはかつて祖母が若き日にやろうとした新しい試みだったのだけれども、それを祖母が見て、やはり主人公に自分を見出したのだろうけれども、そこにも血縁の中に自分を見出してしまうという流れが見受けられるのだけれども。
 なんというのだろうか、血の因果は巡ると言っていいのだろうかよくわからないのだけれども、そこのところがグルグルと回って、血の愛憎のプルサーマルとでもいうべきだろうか、円環の理とでもいうのだろうか、愛とも憎とも言い切れぬ相似に思いを巡らすところがたいへんによろしいと思うのだけれども。
 して、ここに欠けているのは、やはりあの放浪母親の存在であって、ひょっとしたらその放浪母親がこの旅館に身を寄せる展開というのも十分に想像できるのだけれども、それはなにかそういう朝の連ドラがあったような(wikipedia:つばさ_(朝ドラ)高畑淳子)気もするのだけれど、さてそれはそれでいろいろと舞台が変化するところもあるのだけれども、そうであってもそれはそれで楽しみな気もするのだけれども。
 

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