ネットばかり見てると馬鹿になる

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　昨日の夜（注：下書き放置していたのでいつの話かは俺もわからん）、NHKの深夜ニュースでHulu日本上陸とかやってて、そんなものもあるのかとか思ってさ。それで、ふと、俺のすばらしいBlu-rayレコーダーはネット接続してオンラインなんたらで動画をなんたらできるんじゃねえかって思って、それでひさびさに繋いでみたんだ。

　したら、なかったんだけど。なかったんだけど、右上にツイッターとかあんじゃん。前見たときなかったんじゃねえかって思ってさ、それでまあIDとパス入れて入ってみたら、単にずるずるタイムラインが出てきて、まあ普通のツイッタークライアントというか。

　それで、リモコンからヘコヘコ打って投稿もできたんだけど。

これなんの意味あるんだ？半分テレビ画面ならともかく。 http://t.co/Lkpc7QiThu Sep 01 22:35:34 via ToyCamera黄金頭
goldhead

これは何の意味あるのか？半分テレビ画面とかならともかく。Thu Sep 01 22:35:43 via VIERA CAST黄金頭
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　というわけで、投稿元が「VIERA CASTから」になったのが珍しい、というくらいの話だったんだけど。

まあ、それはともかく、テレビというメディアの話をするわけなんだけど。

　で、たとえばHuluが日本で成功するかどうかとか、twitterのTLを画面の横に流せるようになるかとか（そーゆーのもあんのかもしれねーけど）、ニコニコ動画みてえななんかとか、俺は月額1000円のバンダイチャンネルを使おうかとか、まあ、テレビという装置も過渡期だろうし、メディア形態？　としても過渡期なんだろう。
　で、なんつーのか、いくつかの大規模メディアが多数に向けてほぼ一方通行で情報垂れ流すのってどうなの？　みたいな話もある。そんなもんなくなるぜ、みたいな話もあるだろう。
　（ここから再開）
　それでもさ、なんか俺にはやっぱりテレビ必要なんだよ。俺には、だよ。1970年代の終わりに生まれたデジタルネイティブでもなんでもない、昭和脳の俺にはね。いや、俺がアニメを見る装置、競馬を見る装置、その他スポーツを見る装置として必要だって、そういう話じゃないんだ。
　そう、むしろ俺の興味のない膨大な量の垂れ流しが必要なんだ。俺がスイッチを入れたらなにかしら流れているなにか、見たいものを見るためにチャンネルを変えなきゃいけないなにか、進んでチャンネルを変えたくなるむかつくなにか。有象無象を黙殺し、排除し、拒否し、否定し、CMをスキップすることが必要なんだ。俺の望まないなんかが一方的に垂れ流され、押しつけられることが必要なんだ。免疫システムこそが自己だ。わかるか？
　……まあ、ようわからんが。ただ、ともかく言い尽くされ尽くされ尽くしている話として、「インターネッツでは自分が見たいものしか見なくなる、見えなくなる」的なあれを、やはり日々感じているところはある。思い通りになる部分が多すぎるので、排除や無視が簡単すぎる。無論、それはすばらしい。ただ、すばらしいだけでは片手落ちだ。もっと俺に関係ないもの、俺が興味を持たないもの、趣味に合わないもの、俺が嫌うもの、見下すもの、必要ないものが溢れていて、俺がそれを感じることが必要じゃないから必要なんだ。わかるか？　ときに、そんな風に思っていたもののなかから、偶然の宝石、すばらしい真実の瞬間、宿った神を見ることもある。もちろんその意味もある。だが、それは大きく見積もっても半分なんだ。世界は無駄で、馬鹿で、下らなくて、どうでもよくなくてはいけない。その泥水に浸かって、飲んで、泳いで、どっかに行くように義務づけられている哀れな群れ！
　そうだ、それにネットサーフィンという言葉は死語っぽいけれども、たんに言葉が死んだだけじゃないな。サーフィンというのはやったことがないからわからないが、たぶん言うことを聞いてくれない風や波をねじ伏せるなり、調和するなりして、どうにかやるもんだろ。でも、こうもネット環境やらネットに溢れる情報やら、自分の慣れやらが加わると、なんかこう、不沈艦とは言わないが、エンジン付きのボートに乗ってるくらいのもんにはなっちまったろ。サーフの頃ならば、まだネットは不自由で、見たいものを見られるほど甘くはなかった。最近の若者はなっとらん！　（しかし、「アンタッチャブル柴田のチンコ」で検索して来たお前は荒波を生きている！）
　……しかしまあ、俺はぜんぜんネットで発信することについての意識がないな。まあいいや。最近はテレビも安くなっているというので、持ってない人は買ってみたらどうだろうか。ラジオのように遠くから音が届くし、写真が動く。中に小さな人が入っているわけではないからすごい。いろいろと謎は多い。たくさんの写真が次々にめくられているのだろうが、仕組みはわからない。こんなものを部屋においといて安心できるのか？　くそ、こんなところにいられるか！　俺は一人で逃げるぞ！　おしまい。