『ビッグ・リボウスキ』のBlu-rayを買った

 うえの記事書いたあと、Amazonで値段見たら1,400円くらいだったので一発で買った。そんなに安いとは想像していなかった。特典映像だけ観た。

 モーティマー・ヤングによる『グランド・リボウスキ』の解説などが入っていた。このあたり、どういうパロディなのかアメリカ人でないおれにはわかりかねるが面白い。
 ほか、主要キャストのインタビュー。映画公開当時のものと、10年経ったくらいのものがあって、わりと皆、嬉々として映画について語っていた。ジーザス・クインターナ(このBlu-rayだと「キンターナ」かな)役のジョン・タトゥーロなど、「ジーザスは逮捕されて釈放されて……」みたいに、10年後を予想していた。『ロッキー2』だってあるだろ、って。ジェフ・ブリッジズは、10歳のリトル・リボウスキが同級生に大麻売ってたりな、とかね。
 あとは、公開当時の低調さから、だんだんマニアックなファンが増えていって、フェスが毎年開かれるようになる話とかね。ファンのドキュメンタリーで。思い思いのコスプレをし、デュードの夢に出てくる貸靴カウンターの「サダム」役の役者がロックスターのように騒がれる。『ロッキー・ホラー・ショー』みたいなもんか? 日本でもこういう映画あんのかな。
 しかし、おれが『ビッグ・リボウスキ』最初に観たのいつだったかな。これがいまいち覚えていない。『ファーゴ』を観て、同じ監督のを、と観たのか。わからない。一時期『ブラッド・シンプル』やら『ミラーズ・クロッシング』やら立て続けに観た覚えがある(レンタルで)が、それよりも前だったような気がする。場合によっちゃ『ファーゴ』前かもしれない。よくわからない。
 この映画の何がいいのか。特典映像によるとファンも多岐にわたり、無職から検察官まで、だ。ジュリアン・ムーアはインタビューで曰く、真面目そうな大学生にファンが多いとかなんとか。だれもがデュード、ザ・デュードのようになりたいのか。そういうところもあるだろう。ただ、彼がモードとの寝物語で言う反戦運動とおそらくはその挫折であるとか、タンブル・ウィードの語る(語ってねえか)「その時代」、つまりは90年代初頭のアメリカであるとか、そのあたりもあるだろう。ベトナム戦争との距離感もあるだろう。日本人のおれにはわかりかねる(ところが大きい)。せいぜい無職時代にホワイト・ロシアンを真似して飲むくらいだ。それでも、この映画にはなにか感じ入るところがある。そして、そういうやつがどっか海の向こうに大勢いるというのは悪くない。アメリカという国も捨てたもんじゃねえな、と、ジーザスの目線で思ってもいいだろう。
 しかしなんだ、『バーバー』よりあとのコーエン兄弟映画は『ノーカントリー』しか観てねえじゃん。ちょっとずつ観ていくか。おしまい。