神奈川県立近代美術館 葉山『ユートピアを求めて ポスターに見るロシア・アヴァンギャルドとソヴィエト・モダニズム』展へ

 葉山あたりをほっつき歩いていたら美術館があったので入ってみたパターン。とはいえ、おれはベリヤをはじめとして、いくらかソヴェートが好きなのであって、そこそこは期待して入った。ひょっとしたら神格化されたラヴレンチー・パーヴロヴィッチのイコンがあるかもしれないし、会場内では再現されたマキシム・ゴーリキー号(ANT-20)のミニチュアが党の宣伝放送をしながら飛び回ったりはしていないだろうか。
 していませんでした。展示物のほとんど(おれの印象では、ね)がネップ時代の映画ポスターで、その作者はステンベルグ兄弟(2-СТЕНБЕРГ-2)のもの。すなわち、戦前のアメリカやドイツ、そしてロシア映画のロシア調ポスターが好きな人には直球もののすばらしさに違いない。一方で、おれの期待する政治ポスターは面白いには面白いがボリューム面で少々ものたりなさを感じた。あと、ポスターに出てくる党主要人物が誰かというくらいはキャプション翻訳してほしかったとか。いや、読めねえし。まあ、そのあたりについてはないものねだりというか、お門違いというか。
 ま、そんなところでした。あ、あと、シールでロッシアーなオリジナルポストカードを、というコーナーがあって、向こうの文字と日本語の対応表がおいてあったけど、アルファベットとの対応表がありゃなおよしとか思った。おしまい。