『タリファの子守唄』、『アフナスの貴石』を読む

 これで「クレギオン」シリーズも読み納めか……と思ったら、もう一巻あるらしい(そうして勘違いしたのかは……察せよ)。まあ、どの巻から読んでも楽しめるシリーズなので、そういうこともあるか。ただ、『アフナス』の終わり方はシリーズの終わりにもふさわしいと感じたのは確かなんだけれども。
 そんでまあ、なんだ、おれはSFの読み始めはフィリップ・K・ディックの『ザップ・ガン』からなんだけれども、こういう作品にもっと早く出会っていたら、もっとよいSF読みになっていたのかもしれないな、とか思うわけだ。「よいSF読み」がどんなものかわからないが。
 というか、「クレギオン」シリーズはそういう気持ちにさせる作品だという……あまり清く、正しくなんて言ってしまうとつまらなさそうに思えてしまうが、そんなことなくおもしろく、それでいて、SFや科学に対する真摯な姿勢があってさ。NHKの教育の方でアニメ化とかしてよ、とか思うような。
 でも、まあ、『ザップ・ガン』からでもSFをある程度読む人間にはなる。ただ、『ザップ・ガン』からというのをおすすめはしない。いや、もう『ザップ・ガン』の中身もあんまり覚えてないんだけど。つーか、なんで『ザップ・ガン』の話ばっかりしてるんだ。もういいよ、みんな『ザップ・ガン』読めよ。おしまい。
ザップ・ガン (創元SF文庫)

ザップ・ガン (創元SF文庫)