ドント・レリゴー〜BECK『Morning Phase』

Morning Phase

Morning Phase

モーニング・フェイズ

モーニング・フェイズ

 ベック『モーニング・フェイズ』を買う。今さら。その中の一曲がラジオから流れてきて、非常に……沁みたからだ。今さらながら買う。『モダン・ギルト』を先に買うべきじゃないかと思い、評判の良い『モーニング・フェイズ』を買わずに数ヶ月過ぎた。まあ、いいじゃないかと思って、買う。輸入盤。
 おれとベック。おれは『メロウ・ゴールド』を愛している。同じくらい『オディレイ』を愛している。だが、『ミッドナイト・ヴァルチャーズ』はそれほど愛していない。いつの間にかベックのアルバムを追わなくなっていた。おれの懐事情というものもある。だが、いつしか買った『シー・チェンジ』はなかなか奇妙にくるものがあった。「この一曲!」というものがないのに、アルバム全体を通じてくるものがあった。『シー・チェンジ』のメンバーが多く参加しているという『モーニング・フェイズ』もそのようなものじゃないかと思った。そのようなものじゃないかと、聴き始めて間もないが、思う。

 「ルーザー」から20年経つという。フジテレビの深夜、「BeatUK」で見た棺桶と奇妙なダンス。思春期に好きになった音楽が一番根付くという。おれはさかのぼって『モダン・ギルト』も聴くだろう。おれには明るすぎる音楽はつらい。しばらくは『モーニング・フェイズ』でも聴いていよう。おれは高卒だからLet it goの意味もわからないし、Don'tが頭についたらどんなニュアンスかもわかりゃあしない。でもおれはベックを愛している。

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