『ゆるゆり なちゅやちゅみ!』を観る

 ひさびさに動画化された『ゆるゆり』である。最初にアニメで『ゆるゆり』を知ったのはいつだろう? 2011年らしい。2011年なんだぜ。まったくおどろく。おれは『ゆるゆり』の世界に足をすくわれ、心身ともに救われ、今に至る。
 ……と言いたいところだが、アニメの2期はどうだったのか? あまり覚えていない。1期となればなおさらだ。むしろ原作はどんどんエッジが効いてきて楽しい。次々出るので目が離せない。スピンオフまで出て手に負えない。一方で、アニメの方は見返すこともない。だんだんラジオとも疎遠になってきた。
 そんなところに『なちゅやちゅみ』ときたもんだ。おれの心はふたたびアニメ『ゆるゆり』に吸い付けられるのか。けたぐりを食らうのか? と力を入れて見始めたら、力には力で応えるスタートにとりあえず満足。……したのだけれど、そのあとは、ああゆるい、ゆるいじゃないか。いや、『なちゅやちゅみ』がゆるくなくてどうなんだ。心地よいゆるい百合の世界が展開していて、もう、ゆるさも百合もどうでもよくなってしまった。『ゆるゆり』の境地である。この境地では、このスペシャルな一本を特別にすさまじきものと扱えはしない。ただ平伏するのみである。
 そして思う。『ゆるゆり』は週一本というのがいいな、と。連続する日常のなかの楽しみであってほしいという。いうまでもない、決定しているオペレーションTVA3期への渇望である。2期にはなにかちょっとよくないところがあったような気もするが、そんなことも忘れた。頼むから早く時期を決してくれ。頼むぜ。

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