『気分はもう戦争』を読んだ

気分はもう戦争 (アクション・コミックス)

気分はもう戦争 (アクション・コミックス)

 ゴールデンウィークに買って読んで、連休終わってネット見てみたら大友克洋がどうのというのがネットで話題になっていた。

 まあおれは『AKIRA』を読んで……といってもリアルタイムからは隔たっているが……たいへん夢中になったなあ、としか言えんのだけれど。
 で、『気分はもう戦争』なのだけれど、これは正直いまいちピンとこなかった。作品全体を貫く時代のノリのようななにかに気分がマッチしなかった。なんだろうね、時代のね。そりゃまあおれが生まれてまだ言葉もわからないころの漫画だ。おれは80年代を生きたが、物心ついたのは後半からだ。要するに80年代前半はようわからん。
 むろん、大友らしい……といえるほど知ってるわけじゃあないけれど……詳細な描き込み、シニカルなユーモア、そんなんはあるんだけれど、なんとなくわからんな、というのがある。一貫した空気があるといえばそうなのだろうけど、おれにはいまいちなんだ、のれなんだ。当時の冷戦下の……とかいう社会情勢も、そこをどう料理したかというよりも、なんだろうね、漫画の空気がね、と。
 しかしなんだろうね、絶対に描かれることはないだろうけど、大友克洋の純粋戦記物みたいのがあったら、それはそれですげえだろうなとか想像した。おしまい。