若い人は偽物の目標でも持っていた方がいい

こんなアノニマス・ダイアリーを読んだ。
anond.hatelabo.jp

正月に甥っ子(姉の息子15歳)に会った。

話してみると、「将来成りたい職業がない。この社会にどのような職業があるのかわからない。普通でいい。」と言う。

これはよくない兆候だ。非常によくない兆候だ。なぜならば、「普通のサラリーマンになりたい」と曖昧な未来を想像していたおれが、ニートを経て低収入の底に落ちて、希死念慮の塊みたいになっているからだ。そしておれはもう若くない。行く先は自死か路上か刑務所しかない。もしも15歳の子供に人生の敗残者として言うことがあれば、「嘘でもいいから目標を持ちなさい。できることなら公務員がいい」だ。

そんなことは前にも書いた。

goldhead.hatenablog.com

つまるところ、つまらなかろうが、これに尽きる。人生、金のことだけ考えなければならない。そうでなければ、生きる意義だの働きがいだのという贅沢な悩みすらちゃんちゃらおかしい底辺に落ちゆくのみである。だから15歳だかなんだかの君、嘘でもいいから目標を持ちなさい。国策企業か公務員になることだけを考えて生きなさい。それしか言うべきことはない。

とはいえ、「普通」というのは簡単な話ではない。おれは上の過去記事でそのように書いた。なにがどうなるかわからない。ただ、公務員は安泰だろう。公務員になることだけ考えていてもいい。公務員になりたくなくったって、公務員になることだけ考えるのが正しい。

そうだ、目標なんてものは偽物だっていいんだ。人間の生活に必要そうな電力だのガスだの水力(これは公務員か?)だの、そういう会社に入ろうとする、嘘でもいいからそういう目標を持つ。これは馬鹿にできない。嘘でいいんだ。ガスが大好きで、興味を持って、生涯の職にしたい高校生というのは、正直あまり想像できない(とはいえ、いることはいるだろう。祝福あれ)。でも、「自分は将来、電力に関わり」だの「行政に携わりたい」だの思う(と自分に言い聞かせる)ことが肝要だ。いつ沈んでいくかわからない職業なんてものを夢みるよりずっといい。なにせ、選択肢が得られる。安定した職から、さらにサイドでなにかやり始めることができる。底辺の人間、おれのような人間は、明日、明後日の食べ物のことで頭がいっぱいで、創造的なことなどなにも考えることができない奴隷人形だ。奴隷人形になりたくなければ、まず立派な職に就くことだ。不必要にならなそうな企業に勤めること、公務員になること。これである。

そのためにも、なにかこう、小学生あたりから、「あなたは電気に関わる仕事を目指しなさい」と割り振りをするのがよさそうな気がする。完全な強制ではない、軽い誘導みたいなものだ。算数ができなければ、パン屋に途中変更したっていい。え、パン屋にも算数がいる? じゃあ、算数ができなければ生後堕胎させればいい。嘘でもいいから、偽物でもいいから、生きていくのに困らない職に向かわせる方策、これが必要なんじゃないのか。シビュラシステムでもWatchMeでもなんでもいいが、賢い人はそういうものを作るべきだ。いや、賢い人はその賢さによって富を得て、さらにたくさんの選択肢からいろいろの豊かさを享受していることだろう。そこに、貧しいもの、知能の足りないもののことを考える暇なんてありはしないだろう。まったくこの世は地獄である。とはいえ、公務員になれば天国だろう。若い君、とりあえず公務員になるためにすべてを捧げるべきだ。それ以外のことは、公務員になってから考えたまえ。以上。