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『フード左翼とフード右翼』を読む

読書 感想文

 

 『ラーメンと愛国』がいまいちピンとこなかったが、姉妹本らしいこれも読んでみた。やっぱりどうもピンとこなかった。なんかべつに『自転車左翼と自動車右翼』でも、『猫左翼と犬右翼』でもなんでもいいんじゃねえかという感じ。『ラーメン』もそうだったけど、どうも着眼点というかタイトルはいいんだけど、中身が薄味という気がしないでもない。

で、内容はというと、なにか「フード左翼」(地産地消、スローフードベジタリアン有機農法とかそういうの)を分類する部分が多かった。

 「フード左翼」は、地元の伝統の調理法という保守主義的な要素を持つ左派運動であるという矛盾を抱えるが、土地に根付いた運動という点で愛国心ナショナリズム民族主義)というよりも郷土主義であるパトリオティズムを含まざるを得ない。

とかいうところは興味深い。ただ、井上日召血盟団といくなら、それこそ農本思想で右の権藤成卿、左(アナーキスト)の石川三四郎まで射程にいれてほしかったが。

 「スローフード運動」に関して興味深いことは、グローバル化に対してインターナショナル化で対抗しようということである。「インターナショナル」とは、「国際化」を意味する言葉だが、左翼業界においては、労働運動、社会主義運動の国際的組織を意味する。

あとは、本筋とはちと関係ないけどグローバリゼーションとインターナショナリゼーションというものの違いというのは、ちらりと気になるところ。

まあ、しかし、そんなわけで、たしかに食は理念や思想と無縁ではいられないよね、とは思ったが、というか。でもって自分が「フード左翼」か「フード右翼」かといえば、チェーン店のメガ盛りだのを好むおれは右もいいところだし、安ければ農薬まみれだろうと、遺伝子組み換えだろうと、なんでもいいというところからますます右寄りになるだろう。しかし、毎晩のように適当な具材(最近はズッキーニがお気に入りのようです)お好み焼きばかり食っている異端さから、フード・アナーキストということにでもしておこうか。

 

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