語り継ごう、お前の強さを―ドゥラメンテの引退

おれは安田記念のモーリスでもおなじことをつぶやいて、結果みなのためになったのだと思う。とはいえ堀厩舎にとっては疫病神ではある。競馬の世界は疫病神だらけである。

そしてこんなことまでつぶやいた。ドゥラメンテはおれにとって久々に「本当に強いな」と思わせる馬だった。好きな馬、というのとはちょっと違う。もちろん、きらいなわけじゃない。ただ、ともかく馬連派のおれが単の頭に躊躇なく据えることのできる馬だと思っていた(そのわりにはこの宝塚でトリガミにはなったけど抑えの馬連をひっかけてるあたり、おれの小物感はすごい)。皐月賞にダービーに、むちゃくちゃだったじゃないの。

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それがまあ、ご存知の通りだ。残念なことだ。ディープインパクトも強い馬だったが、なにかこうタイプは違う。ドゥラメンテの筋肉感というか、強者感。そしてこの引退は、己のパンチ力に己の拳を怪我してしまうハードパンチャーのようだ。いうまでもないが、下馬から馬運車の流れにはドキリとしたし、最悪の結果にならなくてよかった。種牡馬としても……なんか血統的にやや日本国内だとつけにくい感もあるが(しかしまあ、エアグルーヴの孫って、おれも年をとるわけだ)、あれだ、南米あたりからいい牝馬をバンバン買ってくるだろ。なんかまあえげつない産駒を期待したい。それまでは、語り継ごうお前の強さを、だ。産駒のデビューまでおれが生きてるかどうか知らないけれど。