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広島カープ優勝記念! スポーツ新聞5紙読み比べ

スポーツ新聞全部買う! という夜のテンションはあった。が、一日経った。まあ、日刊スポーツとスポニチくらいでいいかな、と思っていた。おれがなにかスポーツ新聞を買う場合、東スポは別として日刊スポーツがファーストチョイスだ。それと、関西圏に強く、広島の記事も多いデイリーも買うか、くらいだった。ところが、コンビニのスポーツ新聞棚を見て「うおっ」となった。真っ赤じゃないか。そうかサンスポもある、ええいどうせなら全部だ! ということで、スポーツ報知まで買った。スポーツ報知を買ったのは生涯で2度目のことだ。最初に買ったときは、大学の競馬サークルで日本ダービーに行ったときのこと。「どうせならみんなで違う新聞買おう」ということで、偶然自分は報知を買うはめになったのだ。

閑話休題。さて、各紙がどんなふうに広島東洋カープ25年ぶりの優勝を伝えているか覚書をしておこう。

スポニチ

1面は金文字横書きで「優勝」、縦書き大見出しは「黒田」。写真は黒田の胴上げ。そして黒田の手記。

 具体的に言うと、その試合、その一瞬に全力を尽くす姿勢、それが若手から伝わってくる。それこそが、新井と僕が目指してきた野球だ。特に野手は、39歳の必死な姿勢に感化されたと思う。差し出がましいが、僕たちが同じ野球観を持っていたから、チームとしてまとまることができたのかもしれない。

 チームは基本同じ方向を向かなければならない。だが、以前は残念ながら投手と野手には溝があった。空気を変えたかった。大事なのは助け合う気持ち。互いをリスペクトし言動や態度には注意を払う。投手、野手最年長の僕たちが、タッグを組んでそれを実行してきた。今は溝がなくなったと感じる。

いろいろ読むと、今シーズンの黒田は積極的に若手に絡んでいって、いたずらなんかして笑いを作ったりもしていたらしい。黒田の中でもなにか変わったのだろうか。新井も復帰2年目でさらに馴染んできたというところで、タイミングも重なったのかもしれない。いいことだ。

一枚めくって2面、3面は黒田と新井が抱き合ってるのを見守るチームメイトの写真。先にいうと、このパターンが基本的、である。取り囲むメンバーに名前のキャプションを入れてくれるあたり丁寧な仕事である。

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さらに一枚めくって3面、4面もカラーページでカープネタ。最上段に今年の主なメンバーを写真入りで紹介。「ぶち強いじゃろ!! 赤ヘル2016」。右ページは緒方監督、左ページはタナ・キク・マルが中心。左ページ端には初戦から優勝決定までの全試合の一覧表。

さらに一枚めくって6面、モノクロページだが「新炎のストッパー中崎」。「津田氏ばりの安定感 最後も仁王立ち」。

さらに飛んで裏の方のカラーページ28面では小説『赤ヘル1975』(未読)の著者、重松清特別寄稿、そして漫画『球場ラヴァーズ』の石田敦子さん。29面はカープファン芸能人のコメント集。谷原章介極楽とんぼ山本圭壱奥田民生世良公則、吉川晃司、ポルノグラフィティ島谷ひとみ花岡なつみチュートリアル徳井、アンガールズ風見しんご。これも基本パターン。グラビアタレントの杉原杏璃という人のカープビキニ写真。

ちなみに京成杯オータムハンデの本誌本命はダノンリバティ。馬柱の着順の数字が大きい。

 

サンスポ

こちらも1面は「黒田男泣き胴上げ」で、帽子を抑えて胴上げされる黒田博樹の写真。一枚めくって、スポニチと同様黒田と新井の抱擁。緒方監督が指差しているのが見える。2面は「誠也連発」、「神ってた」。4面には1950年度からの勝敗、順位、監督の一覧表。あと、過去のVオーダーの紹介。

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ページ上部は4、5面ぶっ通しで1991年からの歴史。勝敗と順位、開幕スターティングメンバー。5面下には相変わらず美しい中条かな子さん、もとい緒方かな子さん。監督にニーチェの本や心理学の本を薦めたりしたらしい。なぜニーチェか。最終面もカープ。ここでは連載を持っているらしい前田健太の手記。

僕が抜けたシーズンで優勝するなんて…という思いは決してありません。心の底からうれしい気持ちが99%で、残り1%がそこにいたかったという思い。

また、取材対応についての持論なども述べられていて、興味深い。

 ある日、広島の担当記者さんに「マエケンの取材対応が手本になって、若手がどんなときでも誠実にきちんと答えてくれる」と聞いたときはよかったなと実感しました。

カープの選手たちが天狗になることも想像しにくいが、ファンが増えたりしたときもこのマエケン精神は受け継ぎつづけてほしい。

カラーの28面は「谷原日本一へアタックチャンス」。左ページはまたカープビキニの杉原杏璃という人の写真が大きく。大きめに奥田民生。ほか、被っていない芸能人ファンとしてロザン宇治原、西城秀樹、東ちづる、角川博、ケミストリー堂珍。

ちなみに京成杯オータムハンデの本誌はトウショウドラフタで攻めてきた。馬柱は馬名が太い明朝体なのが特徴か。

 

日刊スポーツ

日刊スポーツがよくやる、1面と最終面をつなげるやつ。だから一面だけでは「神って」の「て」で切れているし、「優勝」も「優」の字だけ。写真は帽子を掴んで胴上げされる黒田。下段は緒方監督の記事。愛犬のフレンチブルドッグの名前は「ユウショウくん」らしい。

そのまま最終面に行くと、マイコラスが与えた死球に対して両手を広げて抗議する黒田と新井さんの写真。「死球に激高」。なにかコラの素材になりそうでもある。

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さて、2面に戻ると、やはり黒田と新井の抱擁写真。ただ、他の新聞と違うのは、かなりのアップになっているということ。右ページ「ウイニングボールは新井さん」。新聞でも「さん」をつけてるデコスケ野郎。3面には「脱臼誠也」。マジック点灯日に左肩亜脱臼をしていたという。

4面、5面もカラーでカープ。上段はぶっ通しでやはり1991年からの軌跡。これは他紙よりも情報量も多く、主力選手の入団、退団なども入っている。選手オーダーも開幕試合の、ではなく「主な」であって実感しやすい。しかし、こう眺めていると「なんでこのメンバーで優勝できなかったの?」と思わずにはいられない。無論、こちらの頭にあるのはその選手のキャリア・ハイだし、その選手が抜けたときの代役の層、また、中継ぎ、抑えを含めた投手陣などなどあるわけだが。

4面には『琢朗画伯が日々描くインパクト似顔絵が「逆転の広島」ベース』という謎の記事。悪くない。左はタナ・キク・マル特集。

30面は谷原章介が大きな写真で「谷原章介泣いてます」。ほかには福井謙二アナの長めの(談)。ほか芸能人のメンバーは既出。杉原杏璃さんは名前とコメントのみでビキニなし。

31面下段に『久米宏72歳「生きてて良かった」』。そうだよ、久米宏じゃん。さらにおもしろいのはヘアーサロン十日市という理髪店の記事。津田も、山本浩二も衣笠も古葉も大野も高橋慶彦も池谷もみんなここでパンチパーマにしたという。カープの知られざる伝統である(とはいえ今パンチの選手はいないよな)。

ちなみに京成杯オータムハンデの本誌本命はダイワリベラルと攻めてきた。馬柱は字が細かくすこし読みにくい。

 

デイリースポーツ

1面は「誠也 神連弾できめた 優勝」(優勝の文字は緒方監督、とのこと)。写真も胴上げされる緒方監督。

2、3面で黒田と新井の抱擁はなく、右ページは鈴木誠也。さらに緒方かな子さん特別手記。

「神ってる」という言葉は次女と長男が使っていたのは知っていたんです。長男に聞いたら、ゲームで神業が決まったら「俺、神ってるだろ」っていうような使い方みたいです。

緒方監督が言うまで聞いたことがない「神ってる」。もしもある一家庭の中から生まれた言葉が、ここまでマスコミに使われるようになるのであればおもしろいことだ。

また、「松山アンパ~ンチV弾」の見出しと記事も。「25年の悲願に貢献したアンパンマンは正真正銘、鯉党のヒーローだ」。うむ。

そして3面に胴上げされる黒田の写真。「黒田が5度舞った泣いた」。写真もギュッと目をとじて泣くのをこらえているようにも見える。左に細く「最強助っ投ジョンソン広島愛に感謝」の記事。カープの外国人サポートは、家族などにも行き届いて12球団のなかでもとてもよいものだという。3年契約のジョンソン、頼みにしている。

4面はモノクロで松田オーナーインタビュー。あ、ちなみに他の新聞にも載ってます、オーナーインタビュー。

5面は「新井夢みたい」。新井の独占手記。

自分の野球人生だけど、客観的に見て、ドラマでもないような。ドラマでもできすて、それはないだろーっていう筋書きだから。夢みたいな感じですね。

 6面、モノクロで「キクマルが立役者」でビールかけの写真。津田恒美さん夫人の手記。「球界再編がカープを動かした」という番記者の評論。

最終面はデイリーらしく阪神。「金本監督 俺が一番悪い」。古巣Vも虎は大敗。そこから一枚めくって29面は広島と東京ドームのファンの写真と記事、堂珍の特別寄稿。右28面は吉川晃司が大きく「感無量」。デーモン閣下は「鯉のぼり降ろしてはいかん」。また、杉浦杏璃さんのカープビキニ写真。今さらだけど、誰だろう、この人。でも、いいじゃないか。あと、有吉弘行Twitterからの転載コメント。ほかの新聞ではやってない。

ちなみに、京成杯オータムハンデの本誌はロードクエスト。馬柱は馬名が太い明朝。調教欄に多くのスペースを割いている。

 

スポーツ報知

1面は「神ってる逆転の緒方軍団」。写真は緒方監督の胴上げ。2、3面は黒田、新井の抱擁写真が縦長で大きく。かな子夫人手記もある。子供たちの直筆優勝お祝いコメントも載っている。大きく「新井MVPだ」という文字も踊る。おれも新井MVPでいいように思う。さらに一枚めくってオーナーのコメント。緒方監督の入団時は「まゆ毛そってボンタン」という黒歴史。大きく「進撃の象徴タナキクマル」。「キクマル」から「タナキクマル」への定着、なるほど今年の進撃の象徴か。

5面は報知らしく「Oh~マイゴー」の見出しでマイコラスにチクリ。「巨人2年連続V逸」で見出しになるのだから、強い球団だよな。あとは「ミスミスミス」とやや集中量を欠いていたように見えた守備にもチクリ。

最終面もカープ。「誠也連発」。

大差で打ったり、ちょっとホームランが出ただけで「神ってる」と言われても…。正直、あまり好きな言葉ではないんですけれど、きょうはまさにそれだったのかもしれません。

うん、優勝決定の日なんてのはそれでいいじゃないか。気に入ってなくても、代名詞みたいになっちゃったらなっちゃったで、それはプロとして悪くないこと。頑張ってほしい。

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あと、今回一番インパクトのあった見出しはこれ。

ちなみに、京成杯オータムハンデは本誌本命ロードクエスト。馬柱は馬名が「これでもか!」というくらい太いゴシック。

 

>゜))彡>゜))彡>゜))彡>゜))彡

……あー、疲れた。読むのも疲れたけど、このエントリー書くのも疲れた。でも、心地良い疲れ。今はちょっと、カープに浸らせてくれ。じゃあの。

 

 

中沢啓治著作集 1 広島カープ誕生物語

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