今日は会社で麻痺してました

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鉛様麻痺(なまりようまひ)という言葉がある。非定型うつ病によくある症状だというが、双極性障害2型のおれも時々なる。朝、起きて文字通り体が鉛のようになる。重い、というか、脳からの信号を身体があまり受け付けなくなってしまったかのような具合である。金縛り、ともちょっと違う。動こう、動かなきゃという意志があるのは一緒だが、おれが鉛様麻痺だと思っている状況は、なんというか……、やっぱり鉛みたいなんだよ。

そんなときはなんとか会社に不調の旨を伝えて、しばらくベッドの上で寝て過ごし、午後から出たりすることが多い。とけてしまえばなんともない。ただの寝坊、サボりぐせ、逃避(この社会からの?)と思われても仕方ないが、ともかく体が動かないのは本当なんだ。枕元とのチオビタドリンクはそのためのお守りでもあるんだが、チオビタに手がとどかないことだってあるんだ。本当だぜ。

で、今日だ。今日は普通に起きた。少し眠いがいつものことだ。シャワーを浴びて、身支度して、雨だったから歩いて出社した。が、その後がおかしかった。そんなに暑くないのに汗が止まらず、腹をくだし、そして、強烈なアレが、つまりは麻痺がきた。しなきゃいけないトレースがあるのに、マウスが動かせない。アホみたいに強烈な眠気。コーヒーを入れようという気にすらならない。周りの目も気にならない。ともかく動けなかった。こんなことは初めてで動揺した。こんなんでこの先生きのこることができるのかという話だ。

が、一つ別の可能性がある。朝、心臓の薬(と書くと重大な病気みたいだな。軽い期外収縮です)と間違えて、睡眠薬を飲んでしまった、ということだ。前に一回だけやったことがあるが、あのときは歩いていて頭の中がグルングルンして死ぬかと思った。ひょっとしたら、それか? ただ、今おれが処方されているのはゾピクロン(先発薬名アモバン)。「口の中が苦くなる副作用」で有名な薬だ。おれはなんとか舌で苦味を探そうとしたが、それが感じられない。睡眠薬の誤飲、という可能性はあまりないか……。

とすると、今後おれは、朝の起動に成功しても、稼働中に急遽スリープする可能性が出たわけだ。いや、おれは睡眠時無呼吸症候群持ち(スリープスプリントで対処)なので、新たになにか急にスリープの要素が増えた、ということかもしれない。むろん、夏場の疲れが今になって溜まっている、一過性のことかもしれない。そうあってほしい。

急にスリープする人間はなかなか生きていくのが大変である。睡眠時無呼吸症候群と診断されるまでのおれは、なかなかに辛かった。それほど太っていないので、べつの病気かと思っていたが、睡眠外来で入院検査してわかった。正体がわかれば対処もある。まあ、朝、鉛様麻痺で動けんとなって、そのまま休むのが対処といえるかどうかしらんが。

ちなみに、昼休みにも何も食わんと机に突っ伏したり、ときどきマウスを動かしたりしていたが、午後2時くらいにようやく回復して、午前中に摂取したカフェインや栄養ドリンクが回ってきたのか、無駄に元気になった。食欲も出たのでコンビニ行って惣菜パンと野菜ジュースを買って飲んだ。晩飯も普通に食べた。ただ、今日は酒を控える。そのくらいのことをしたって、酒の神様は怒らないだろう。毎日のおれの飲酒量を知ったら医者は怒るだろうが。