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また髪の話してる……なんで日本人はちょんまげを? 『カミが見ていた世界の歴史 魔女の黒髪天使の金髪』

感想文 読書

つねづね、なんとなく不思議だなあって思うことあるじゃないですか。ずっと不思議に思ってて、それでもべつに日々の生活に必要な知識じゃないから放っておいたことって。ぼくにとってそのなかの一つが「ちょんまげ」なんですよね。時代劇なんかで見る、ズバッと前髪から後ろのほうまでつるつるに剃り上げて、月代(さかやき)っていうんですかね、それでちょっと後ろを束ねる。「なんで?」。

いや、ようしらんけど、はじめて日本人というものを見た、まあたとえば西洋人とか、それともべつに他の東アジアの人でもいいけど、「なんでこいつらこんな頭なん?」って疑問に感じたんじゃないかって思いません? おれは思うなあ。

もう、ぼくらはね、時代劇とかで見慣れてるから、あるていど自然に見てる。『真田丸』とかでも、アップのキメ顔があったりしても、「うわ、なにこの頭、ハゲ、おもしれー」とか気になんない。でも、外国人が見たらどうかわかんない。感動的なシーンでも頭が気になってしょうがないかもしれない、笑っちゃうかもしれない。そういうレベルの髪型やと思うんですよ。

それでですね、もうそろそろ「ちょんまげ」について知っておこうと、どうしてこうなった、って押さえておこうと思ってですね、「ちょんまげ」で検索したんですよ。したら、こんな本がひっかかりました。

 

魔女の黒髪 天使の金髪―カミが見ていた世界の歴史

魔女の黒髪 天使の金髪―カミが見ていた世界の歴史

 

魔女も天使も今は関係ないけど、ちょんまげの話が載ってるっぽい。というか、いくらなんでも一冊まるまるちょんまげ研究の本なんていうのは、読む気になれない。だったら、世界の髪の雑学でも増えるならいいじゃんって思ったわけです。なんたってみんな、髪の話好きじゃないですか。また髪の話してる……ってやつですよ。

で、ちょんまげ。これ、ページをめくるどころか、ハードカバーの表紙めくったら、いきなり書いてありましたね。本文より、の本書の紹介的なもので。引用します。

 チョンマゲの「まげ」を載せる剃りあげた部分は、丸い月の形から「月代」と呼ばれ、既に源平時代から行われていた。武士が戦闘中にザンバラ髪になったとき、髪の毛が垂れ下がっては、相手と戦うときに大きな障害となると分かったからである。この風習は戦国時代に定着し、江戸時代には社会全般に広がった。三百年近い間、世界的に見てもまことに不思議な日本男子のヘアスタイルの定番となったわけだ。

―本文より―

もう、「まえがき」より前に知りたかったことが知れてしまった本なんてはじめてですよ、ええ。そうか、邪魔になるからか。これは現代のスポーツにも通じることで、スポーツ刈りなんて言葉もありますもんね。いざボールを打ったり、蹴ったりするときに、「前髪が目に入ったので」では通用しませんもんね、MMH。だからって、べつに高校球児が完全な丸刈りで統一されてるのを肯定するわけじゃないですけどね。でも、邪魔なほど伸ばすと障害になる。そのあたりで、まあ適当にやればよろしい、と。

それで、似たようなといったらなんですけど、まあこれも特殊という髪型も歴史上ありましたね。

 そのころのアジアは、ヘアスタイルによって大きく二つに分かれていた。

 頭のてっぺんを剃っていたのはモンゴル、満州族、それに日本である。これに対し、束髪は中国と朝鮮であった。

p.79

まあ要するに、弁髪ですね、弁髪。清朝のね。「頭を剃らざれば頭を失う、頭を失わざらんと欲すれば頭を剃るべし」で、数万から数十万の漢民族が殺されたとか書いてありますね。

しかし弁髪っていうと、どうしてもおれは『魁!!男塾』を思い浮かべちゃうんですよ。そんなキャラいたかどうかも定かじゃないんですけど、弁髪の編み込んだ先に刃物がついてて、それで戦うみたいなイメージですよ。いや、ほんと、現実世界にそんなやつがいたりして、流行したりして、その後スポーツになって、オリンピックで「弁髪道」とかやったりしてね。どうでもいい妄想ですね、はい。

とはいえ、日本人も昔は束髪だった。真ん中分けして左右の耳のあたりで結ぶやつ。まあだいたいこれも想像できるでしょう。これは「みずら」という。この「冠位十二階」とかがはじまって、冠をかぶるようになって、オールバックにして頭の上で結んだりした。そんでもって、平安時代くらいになると、冠や烏帽子が流行って、頭が暑い、ってことでのちの月代のもとになる、前頭中央部剃るスタイルが生まれたとか。

 あとはなんですかね、たとえば、日本の男に対して日本の女、こちらは逆にといってはなんですけど、身分が高ければ高いほど髪が長かった。上流だと1.45mくらいあった。それくらい自分ではなにもせず、外に出て遊んだりもせず、ってことですかね。この本が書かれたのもちょっと前ですが、現代でもほかのアジアの女性から見たら、日本人女性は髪の長い人が多いっていうことらしいんですが、今の今はどうなんでしょうかね。

まあ、そんなんで、長いことの疑問が腑に落ちた……、って、ちょっと落ちないところがある。これまたうろ覚えだけれども、日本の武士が刀と刀で近接戦闘した割合って、そんなに多くなかったんじゃ、とか。というか、今どきググれよ、Wikipedia見ろよって話じゃないですか。

丁髷 - Wikipedia

本来の丁髷は、兜をかぶったときに頭部が蒸れるため、前頭部から頭頂部にかけ頭髪を抜くあるいは剃った(月代(さかやき))残りの頭髪を結ったものをいう。

 え、出典や参考文献が示されてないけど、兜をかぶったときに蒸れるとか書いてあんじゃん。あと、いろいろ検索結果見てみたら、剃ってたんじゃなくて、抜いてたとか書いてあるじゃん。言われてみれば、当時はジレットだかフェザーだか貝印だかの肌にやさしい四枚刃とかなかったわけだし。なんか肌もあれそうじゃないですか。時代劇の月代はきれいすぎる、かもしれんですね。永久脱毛とかもなかったですものね。現代にまたちょんまげブームが起きたら、ミュゼプラチナム大儲けですわ。いやはや。

というわけで、まあ、この本に書いてあった発祥も間違いじゃないだろうし(ちなみにこの本、参考文献の量がすごい)、諸説あって、まあいろんな要素が重なってちょんまげやってたと。日本人は。そんなところで、ちょっとモヤモヤしつつおしまい!

 

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