『キングスマン』を観る

※ネタバレあるかも

 『キック・アス』の主な制作陣によるスパイ活劇である。「スパイ活劇」というとなにか古めかしいが、まあスッと出てきた「スパイ活劇」でいいとしよう。今検索したら、続編が決定されていて、エルトン・ジョンが出るらしい。

 エルトン・ジョンが出てどうなるのか、おれにはよくわからない。
 それはそうと、続編でなく、一作目の話だ。おれはあまりスパイ活劇というものに興味はなかった。『007』もろくに見たことがない(『マイ・フェア・レディ』も)。とはいえ、これにはそういうののいいところが詰め込まれているんだろうな、とかは思った。違うかもしれないが。高級スーツ仕立て屋の地下に秘密基地、ズラッとならんだ武器弾薬、スパイガジェット。
 そう、そんでもって、アクションシーンはすばらしい。そのあたり、さすが『キック・アス』の監督、とは思った。ぶっ殺しにぶっ殺しで、頭が吹っ飛んで花火花開く、うはーっと深く考えないで見ていて楽しい、飽きさせない、この手の映画はこうでなくっちゃというあたりだろうか。
 深く、でもないけれども、少し考えるところはあれだ、犬を殺せなかった主人公が、人を殺すところになんのためらいもないところだ。いかにもな雑魚守備兵を……、あれ、違うな。違った。今思い出した。最初の殺人は酒のすり替えか。あー、そうなると、ちょっと違うかな。なにせ殺るか殺られるかだしな。うん。いや、そうだった。まあ、そのあたりも。
 つーわけで、まあ、観て損はねえんじゃねえの、という一作。『エル・トポ』も真っ青なぶっ殺しシーンとか、けっこうなんだ、アクションそれ自体がとととんっていって、おもしろな感じで悪くねえよ。メタっぽく語られる映画の悪役としてサミュエル・L・ジャクソンも悪くなかったんじゃねえの。ようわからんが。そんなところで、それじゃあ。

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