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読もう! 桜玉吉『伊豆漫玉日記』

感想文 漫画

 

ま、なんというか、昨日の夜までこの単行本が出ていることに気づかなかったわけだが。『日々我人間』の単行本化で油断していた、とかいいたいところではあるものの、正味な話、「読んでない! コミックビーム!」なおれであって、Amazon先生が「おまえこれ興味ねえの?」のサジェストをしてくれなかったら、さらに気づかんかっただろう。すまん、おれには漫画雑誌を買う経済的余裕はない。

しかし、桜玉吉の単行本なら買う。かれこれもう小学生時分からのファンだ。考えてみると、そんな漫画家ほかにはいないかもしれない。なんというか、リアルタイムで追ってきた漫画家というものは。玉吉も歳を取るし、おれも取る。

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それでもって、歳を取ると説教臭くなるところもある。幽玄の玉吉先生だ、なにかこう、伊豆の山奥で悟りの境地に……というところがあまりない。ほとんどない。そこがいい。コンビニ店員や逆走自転車に説教臭い感じはあっても、抹香臭くない。まさに「我人間」を生きている。大自然……いや、中自然の中を、ムカデなんか相手に生きている。その姿には、やはりなにか一周回ってどっかしらの境地にあるのかもしれない、などとも思う。思う一方で、「玉吉もなあ」というのは確実にあって、そこに信頼がある。そして、心を病み、明日をも知れぬおれが、まだ玉吉の新作を読めるしあわせというものがある。

と、いくら「いいでっせ」と言ったところで、買う人間はとっくに買っているだろうし、知らん人は知らんままだろう。途中から入りにくいといえるかもしれない。しれないが、それでもなお、この稀有な(読者に心配される)漫画家については語られるべきであろうと思う。以上。

 

<°)))彡<°)))彡<°)))彡

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