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「香りバス」はお風呂で十分

日記

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まずはじめに断っておくが、おれは化学物質過敏症についてよく知らぬ。そういうものがはっきりあるのかどうかすら知らぬ。知らぬうえで、書く。

「香り」と書くとポジティブだが、におい、匂い、臭い、だ。五感のなかでもわりと軽視されがちながら、なかなか侮れぬポジションの嗅覚、これに作用する。あるいは、軽視(これは視覚の優位を表す言葉かもしれんね)されていないかもしれない。臭いのは苦手だ。おれもそうだ。おれのような寿町近辺の人間、夏にワンブロック先から異臭を、人体の異臭を感じたりすると、ともかく勘弁してくれと思う。そこに政治的な正しさなどは存在しない。ただ、ひたすらに生理的に受け付けない。拒絶がある。

というわけで、においはけっこう人に作用するものだ。おれは昔タバコを吸っていたが、やはり好みの香りとそうでない香りがあった。そしてもちろん、タバコの煙のにおいなんて全部最悪! という人もいる。センシティブな領域なのだ。

で、おれはおそらく今後とも利用することはないだろうが、この名鉄バス名古屋市)のやっていることは、余計なお世話というやつにすぎないのではないか、と思う。とっさに思いついたのは、中島義道の『うるさい日本の私』だった。

 

うるさい日本の私 (角川文庫)

うるさい日本の私 (角川文庫)

 

駅やらなんやらで垂れ流される注意喚起のアナウンスのレコーダーにご立腹の中島先生。そんな内容だったと思う。なるほど意識してみれば、日本の街はうるさい。アリバイづくりじみたアナウンスで満ちている。

で、においだ。これもやはりその一環のような気がする。おしつけられたいものじゃあない。たとえば、よく行ったスーパーの惣菜売り場のにおい、とか、それこそ湘南モノレールの車内のにおい、だとか、自然にそこに生じて追憶や感傷と結びつくような、その場のにおい、というものはある。あるが、それをわざわざ発生させるのはありがた迷惑のように思える。化学物質がどうのではなく……なんというか、やっぱり余計なお世話じゃね? と。もちろん、なんかよくない臭いのバスというのも面白くないだろう。だったら、なんか空気清浄機でプラマイゼロでいいんじゃね? そんな風に思う。こんなん流行してもらったら、やっぱりあんまりいい気はしないので、大河に一滴意見を注いでおく。以上。

 

ブルガリブラック EDT 75ml

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 ……ちなみに、おれは、ブルガリブラックのトップノートを愛するものである。ほら、ほしい物リストから贈ってくれたってかまわないんだぜ(←何様?)