まるでマンションだけ食べるフェイ・ダナウェイ

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アパートのドアを開けるとムラサキシキブコムラサキ?)の葉っぱがワサワサっと茂っている。自転車を押して通るとチェーンに葉や小枝が絡むので、わざわざ持ち上げて運ぶ。

伐ってしまってもいいのだが、伐ったあとの枝葉の処理も面倒だし、コンクリートの隙間からここまで繁盛しているのをやってしまうのも忍びない、というところはある。とはいえ、冬に葉を落としたら剪定するか。

して、このムラサキシキブに棲みついているのがバッタの皆さんである。バサバサバサと自転車を奥に置いて、ドアを開けて、部屋に入ると、ドアにへばりついていたり、おれの身体にしがみついたりしている。バッタ。

おれの殺すリストにも一緒に住むリストにもバッタは入っていないので、逃さなければならない。これがなかなかやっかいで、後ろからそっと指を近づけるとターンっと跳ねる。たいした跳躍力。あまり力を込めて潰してしまうのはよくないので、これがなかなかむつかしい。とはいえ、このごろはコツが掴めてきて、覆いかぶせるように手のひら全体でつかまえるのがいい。とくに小さいやつはそれでいい。手のひらの中で跳ねさせて、蓋をして、そとに放り出す。

そんなことばかりしていて、部屋の掃除はおろそかになっている。なんかアシダカグモさんと会うことも多い。おれの殺すリストには入っていないし、一緒に住むリストに入っているからそういうことになる。というか、地味なクモは苦手ではないが、あまり触りたくない、というのはある。

あとは、ドアを開けたら給湯器のパイプのところにカマキリがいた。スルッとドアから部屋に入られてもこまるので、背中をむんずと掴んで植え込みに放り投げる。虫はおれの部屋を狙わないように。忍び込んでくるならかわいいおねーちゃんがいいが、実際来られたら来られたで、隠さなければいけないものなどもあるかもしれない。一人暮らしは気楽なものである。