さて、帰るか

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小雨のなか、ずったらずったら歩いて安アパートに帰って、時間も遅かったのでパスタを茹でていたら、会社から出頭要請。普通だったらカッとなるところだが、落ち着いたこころで「晩御飯を食べたら行きます」とメール。

おれはこのところ、遠くない時期に自殺するであろうことを予期しているので、ちょっとやそっとじゃカッとしたりしない。落ち着いている。どうせ死ぬのだ。

……と、言いたいところだが、「もう死ぬ人間にくだらん命令するな!」と激昂することもあって、結局のところ覚悟ができていない。もう死ぬというのもあやしところこの上ない。死ぬ死ぬ詐欺

とはいえ、客観的に見て経済的な困窮は深まりつつあり、精神科医の言う環境要因は悪化するばかりであって、光明は見えない。

というわけで、死後の脳検体の手続きなどつつがなく終わらせ、大安心の境地で残り少ない人生を過ごしたいなどと思っているのだが、はたしてうまくいくものかどうか。みんな、どんな心持ちで死んでいったのか。死のうとしたものの心は記されるが、死んでいってしまったものの心はどこにも記されない。いずれ、脳のひとかけらから再生される日が来るのかもしれない。おれはそんな日を夢見ているのだ。そんな日を。