さて、帰るか

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夕焼けに照らされる長い長い砂利道、両脇に生える草木、暗い橙色になって、バスはバックで下る。そのほうがブレーキが効くのだ。石を積んだバス停があって、モンペ姿の女性が手を振りながら走ってきて、「終点のボタンを押して!」というので、車内のだれかがボタンを押して、車内のところどころにある停車のランプが赤く光った。

バスの運転手はタモリだった。

おれはそんな夢を見た。

終点は死なのだろうと思った。

高村薫の小説に『照柿』というのがあるが、「照柿」とはなんだろうか。色のことだろうか。よく知らない。写真は近所の柿だが、今年は夏あたりにばっさりと枝を伐っていたので、実も少なかった。鳥がついばむ姿を見ることも少なかった。これはしばらく前の写真で、いまはもう葉もなにも落としてしまっている。

街路樹のイチョウの黄葉はそろそろだ。毎年「今年は遅いな」と思うのだが、だいたいこのくらいのようだ。

横浜スタジアムの増築工事が始まって、なにやら覆いがかけられている。よく知らぬが、べつに来シーズンまでというわけでもなく、オリンピックまでにということらしい。

寒さは増す一方だ。なのでおれも部屋の中ではあたたかくする一方で、うとうと座椅子で眠りに落ちたりしてしまう。冬は空気が澄んでいるんでスカッとした写真が撮れるかもしれないと思いつつ、億劫で外に出る気もおこらない。さて、帰るか。