映画『夜明け告げるルーのうた』を観る

 

なんというのだろうか、……という書きはじめが許されるのかどうかわからぬが、なんというのだろうか、アニメの映画であった。意味がわからぬ。わからぬが、まあアニメの映画だったな、とうところだ。映画のアニメだったな、でもいいかもしれない。ノイタミナ枠で放送されてても不自然ではなかったな、というと、話は変わってくるが、変わってきても構わない。

と、かように、あまり心に響かなかったというのが正味なところである。おれがそう思ったのだから、おれという装置はそう書き留めなければならない。『ポニョ』の方がわけわからんかったけど、わけわからんなりにおれを引きずり回したぞ、という具合だ「ルーのうた」がどういう具合かというと、なにやらおしゃれな感じであって、わけのわからない世界を描きつつも、作品がわけのわからないものになっていない、という感じである。もちろん、作品がわけのわからないものであればあるほどよい、という尺度を持っているわけではないのだけれど、うーん小奇麗にまとまってるな、という。

なにやら世間やグランプリの評判はよいという。だが、おれには刺さるところまでこなかった。おれが太り過ぎているのだろうか。よくわからない。同監督の『ピンポン』や『Devilman crybaby』とかはすごい好きなんだけどね。わからんもんやね。以上。