平昌冬季五輪雑感

大人・成人用 アイススケート、アイスホッケー用シューズ 靴 (26cm)

平昌オリンピックについてなにも書いてないような気がしたので、書く。とはいえ、おれは野球と競馬をやや解するていどの人間であって、ウィンタースポーツとは縁遠い。おそらくは日本国民の平均値程度の知識でもってテレビ観戦したにすぎない。いや、おれはフィギィアスケートをまったく知らないので、平均値以下といったほうが正しいかもしれない。

記憶があやしい。それでも、記憶に残ったことから適当に書き連ねていく。

まずは、スキージャンプだろうか。放送の都合かなにか、えらく遅い時間になっていた。おまけに悪天候、すごく寒くて風もきつい。しょっちゅう中断され、スタート位置が変わったりする。スキージャンプのスタート位置が変わったりするもんなのか、と初めて知った。そして、レジェンドの葛西紀明ですら「中止だろ」みたいなこと言ってたので、事前にささやかれていた「この大会は大丈夫なのか説」が現実になるのかと思った。でも、ジャンプにしたって、結果的には実力者が上位の方をきっちりとりつづけたのであって、「10回やったら10回結果が変わる」ような環境ではなかったのだろうと結論づけた。

パシュートという競技があって、三人一組で滑走する。道中で風よけのトップ引きを変えていって、いかに三人の脚をもたせるか、というのが大きいようだ。そして、トップ交代の際のタイムロスを縮めるのもポイントのようだ。この競技に狙いをつけて、トップ交代の技術を磨き上げた日本チームはなかなかすごいと思う。陸上で言えばリレーのバトントスを徹底的にやって、個人ではかなわないところに挑む。いや、スピードスケートは陸上100mほどに「かなわない」わけではないだろうけど(陸上も一発9秒台出たから、これからどうなることかわからんけど)。

スピードスケート分野といえば、マススタートという新競技が面白かった。三競オートをやる人間を引きつけるなにかがある。女子決勝、日本人は一人。ラインを形成できない。競輪でいえば単騎というやつだろうか。ところがどうか、長身オランダ人選手の後ろをしっかりと確保し、最終コーナーでふくれたところをイン差し一発。見事なものである。それにしてもこの競技、回を重ねるごとに「国ごとだけがライン」じゃなくて、地域で組んだり外交関係で組んだりとか進歩していくのだろうか。「NATO勢の後ろで」、あるいは国とか関係なく「平昌で一緒だった○○さん一本」とか。

しかし、今回は見なかったが、ショートトラック公営ギャンブルにはならんよな。採点系とおなじくらいならなそう。しかし、北朝鮮の選手が日本人選手の脚を取りにいったのは、執念というかなんというか、しかし、おまえの指も危ないだろうが、転ばされたらそれも危ないだろう。失格になったらしいが、どう見ても故意だし(一回外してもう一回行ってる)無期限追放級じゃなかろうか。

カーリングはというと、おれはわりと好き。ただ、あれだ、長いな。でも、意外と展開は早いので、「気づいたらこんなに経ってた」みたいな長さだ。つまりは、相当に面白いのではないか、と思う。とはいえしっかり見た全部試合は少ない。準決勝では韓国に圧倒された感があった。正確に、力強くダブルで弾いてくる。それでも僅差に持ち込んだ日本の粘りも相当なものだろう。銅メダルがかかったイギリスは、なにか日本スタイルに似ているように思えた。本来もっと攻撃的なチームらしいが、まあおれが言ってるのは戦術ではなく戦技の見え方なんだけど。あと、銅メダル決定、最後のイギリスのミスショット、テレビは喜びをぐっと抑えて、どういう狙いで、どう外したのか解説してから祝賀ムードでも……と思ったが、今どき詳しい人、というか選手がTwitterやなにかで解説してくれてるもんだからな。

解説といえば、スノーボードの「かっこいいですね」という解説だな。採点系の競技なのだから「高さがある」とか「何回転した」とか「きちんと着地した」とか以外に、そこんところがあってしかるべきなので、その点「かっこよさ」とか「渋さ」を織り込んで説明してくれるのはよかった。まあ、おれ、そもそもあまり採点系競技好きではないのだけれど、スノーボードにしろスキーにしろ、ぶっ飛んでぐるぐる回ったりするのは迫力あっていいよね。

ほかはなにがあったっけ?

執念というと、オリンピック出場資格の穴(?)をついて、ともかくオリンピアンになったアメリカ在住のどっかの代表の女性か。高橋源一郎の『競馬漂流記』だったかに、「とにかくダービーに出たいんだ」とかいう章があって、とてもじゃないが能力が足りていないのに、馬主の思い込みでケンタッキー・ダービーに出走させられた馬たちのことなど思い出す。悪い意味で話題になってしまった下町ボブスレーも、そういう出場の穴を狙ったのかもしれないが、残念ながら甘くなかった。

まあ、そんなところでモルゲッソヨ(←世の中の100人中94人が忘れたころになっても言い続けると思う)。