比嘉大吾体重超過

比嘉初黒星、会場は白けた雰囲気 「ロサレス頑張れ」のやじも/BOX - スポーツ - SANSPO.COM(サンスポ)

14日の前日計量ではリミットを900グラムも上回る51・7キロ。世界戦に臨む日本選手初の計量失敗で3度目の防衛戦を前に王座を失った。15日午前の当日計量では設定の55・3キロを下回る54・7キロで試合実施が決まった。日本語で「ロサレス頑張れ」のやじも飛ぶ中、16試合連続KO勝利の日本新記録が懸かった試合は、不本意な幕切れとなった。

なにかとても惜しく、とてもむごたらしく、とても残念なものを目にしているような気になった。比嘉大吾、体重超過による王座剥奪決定後の試合である。針のむしろとはこのことか、という立場になってしまった比嘉。追い打ちをかけるように、挑戦者のクリストファー・ロサレスがいい感じのボクサーで、いい感じのボクシングをする。これが正規の戦いであったならば、とも思う。むろん、比嘉のコンディションがベストであれば、ロサレスがいいボクシングをできたかどうかはわからないが。そうだ、なにもわからないのだ。

それにしてもタイミングが悪い、とはかばいすぎかもしれない。ただ、やはり山中慎介引退試合の相手になったルイス・ネリの件があったばかりだ。そして、そのときの空気には「日本人はそういうことせんぞ」というものが含まれていたと思う。ところが、比嘉は世界王者という立場でやってしまった。

長谷川穂積氏、比嘉とネリは違いは「汗が一滴も出ないぐらい限界の減量だった」 - スポーツ - SANSPO.COM(サンスポ)

長谷川氏は「ただこれは勝手な意見だかネリと違うところはネリは明らかに楽をし余裕を残し計量したのに対し、比嘉選手は汗が一滴も出ないぐらい限界の減量だったということ 比嘉選手をかばうわけではないがフライ級の減量は毎回もうギリギリの戦いだったと思う」と強調した。

という長谷川穂積の見解もあるが、やはり「日本人には甘く」とはいかないだろう。もちろん、本人の責任ばかりでなく、というか、具志堅用高ならびにスタッフの管理、調整、計画に問題があったということもあるだろう。なんらかの意思疎通が取れていなかったのかもしれない。とはいえ、いずれにせよ、結果的にやってしまったのだ。

そして、比嘉はリングに立った。テレビで全国中継された。そして敗れた。なにかむごいものを見た。そう思った。どれだけの処分がくだされるかわからないが、再起を望む。

メーンは村田諒太の初防衛戦。村田のボクシングというのは素人目に見て非常にシンプルで、フィジカルの強さで追い込んでいく感じ。対する「コーヒーの違いのわかる男」ブランダムラは変幻自在のタイプというが、あっという間に詰められて終わるのかと思った。が、結構粘るのかな、判定までいったり、とか考えてたら、ちゃんとノックアウトした。おれは日本の地上波で放送されるものくらいしかボクシングを見ないが、この村田がトップ中のトップとやってどのくらいのものなのか、見てみたいものである。

 

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