スピルバーグすげえな! 映画『レディ・プレイヤー1』

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スピルバーグのあれ見に行かない? えーと、ウーマン……」

「そのレディ違うわ!」

ということで、女に誘われてスティーブン・スピルバーグの『レディ・プレイヤー1』を見に行くことになった。事前知識はほぼなし。ガンダムが出るらしい、というくらいのものである。

というか、おれと女の映画の好みの違いというものがあって、女はハリウッド映画の王道を好む。おれはといえば、同時公開されている韓国映画『タクシー運転手』か、アニメ映画『リズと青い鳥』を見ていたほうが幸せなのは確実、というところだ。

というわけで、正直なところ、「この映画は寝てしまうな」と思っていた。ほぼ確信に近かった。当日、朝六時ごろまで座椅子で寝落ちしてしまったという要素も相まって、ああ、ダメだろうな、と思っていた。

が。どうだろう、おれは、なんと、ひさびさに、映画館の映画で、ウトウトもせずに、結構な時間のこの映画を、しっかり見たのだ! これはすごい。これはなんだろう、やはりなんといっても、スピルバーグがすごいんじゃないのか? そう思うことにする。

レディ・プレイヤー1 - Wikipedia

ガンダムが出るらしい。出た。RX-78-2が出た。でも、ZZの決めポーズを取る。理由は、「格好いいから」。悪くない(近頃、その決めポーズは富野御大の指示により途中からなくなったという話を見たような気はするが)。メカゴジラが出た。ゴジラのテーマが流れた。「AKIRAの金田のバイク」(「AKIRAのバイク」ではない)が出た。あと、それから、えーと、キリがない。波動拳から股間へのサマーソルトキック! スト2世代泣かせ。でも、おれ、実は『シャイニング』観てない。でもいい。小ネタを拾っていくには早すぎる。あらゆるキャラを拾っていくには、円盤で観なくてはならないだろう。ちなみに、おれは2D字幕で観た。吹き替えの方が画面に集中できる可能性はある。

でもって、ストーリーはどうなんだ? と言われれると、すこし困る。あの、敵がワン・ツー・スリーでぶっ放したすごい兵器ってなんか事前にあったっけ? とか思ったりした(実はおれが実のところ寝ていた可能性もあり)。あとはまあ、コンピュータ(ゲーム)にかかわる「イースターエッグ」というもののことを知っているか知っていないかで、かなりストーリーに入り込めるかどうかが関わってくるんじゃないか、などと思った。おれは10代のころからアップルユーザーなので(とはいえ、べつにアップル好きじゃないけど)。

それでもなんだ、ともかく、おれは眠くならなかった。スリリング、とまではいかないものの、電脳世界における戦いとリアルボディを巡る戦いというあたりも描いていたし(だったら『攻殻機動隊』パロディも欲しかったけれど)、重要人物がアバターでもなく本人でもなく、というあたりの描写もいいし、サイモン・ペッグも泣かせてくれる(『宇宙人ポール』でスピルバーグ本人の声出てたよな)。しかし、なんだ、音楽趣味の選択はよくわからない。おれが聴いても「有名曲だな」というあたりだが、ある世代のある地域の人間には、なにかぶっ刺さるところがあるのかもしれない(『ベイビー・ドライバー』しかり)。でもまあ、最後の「現実こそ」は余計な気がしないでもないが。

というわけでなんだ、ともかく、これはこのコンディションのおれが眠らなかったというだけで、非常に観てみる価値がある、といえる。おれが何様かしらないが。とどのつまり、といっていいのかどうかわからないが、スピルバーグってやっぱりすげえな、というところかもしれない。「これをおれがやってんだ、文句あるか!」というところだ。もちろん、「これのエンドロール、クッソ長くなるだろうな」という予想通りの大作だ。けっこう観るものを選ぶ映画かもしれないが、『レディ・プレイヤー・ワン』、おれからはおすすめだ。以上!

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